在りし日の
オープンワールドアクション、ドラゴンズドグマの新作。25時間プレイ。
・大迫力のモンスター
・モンスターがちゃんと強い
・野暮ったく臨場感のあるバトル
・仲間と一緒に戦ってる感が凄い
・雰囲気ゲーの側面は強いが、駆け引きやテクニックもそれなりに求められる
・周囲の環境、モンスターの乱入、仲間の突発的な行動など、色んなイレギュラーがあり、バトルが機械的な作業ではなく、体験として感じ取れる
・投げるアクションの無限の可能性
・ファストトラベルの制限、やり直しが効きにくいセーブシステム、ダメージに応じて体力の上限が減り寝床につかないと回復しないなど、体験性に拘りを感じる作り
・色んな意味で容赦がなさすぎるクエスト
・一緒に戦ってくれるだけでなく、有用な情報を教えてくれたり、道案内をしてくれたり、話しかけてくれたりするポーンに愛着が湧く
・ポーンがたまに煩い
・ヘッドホンとスピーカーを頻繁に切り替えている俺からすると、スピーカータイプがメニュー画面でしか変更できないのは面倒
モンスターが強い!モンスターがデカい!オーガが唸ってる!グリフィンが飛んでる!ドラゴンが火吐いてる!やっぱりドラゴンズドグマの迫力はスゲェ!
という感想で終わるはずだったんだけど、それが霞むくらい、ドグマってこんなに癖の強いゲームだっけ?という印象が前に出てくる。
確かに前作も面倒くさいゲームだった気はする。使いにくいファストトラベル、やり直しが難しいセーブシステム、重量制限の不便さ、体力ゲージのロスなどは前作譲り。
要するに、安定して運用するための仕組みがこのゲームは少ない。
時間もかかるし面倒くさいのは間違いないが、典型的なやり方が通用しないという事はゲーム体験が予定調和になりにくいという事なので、臨場感という意味では効果がある。
今作はそれよりも、クエストの突き放しっぷりにビックリした。明確に前作よりも理不尽感がパワーアップしている。そんなの分からねーだろのオンパレード。「◯◯を初めて見つけた場所に行って一週間以内に戻って来い」と言われた時は唖然とした。
エルデンリングのサブクエスト並とまでは言わないけど、モノによってはそれに比肩する不明瞭さ。予測できない事態も頻繁に起きるがセーブの仕様のせいでやり直しも効きにくい。別にクリアー出来なくても良いよと言わんばかりだ。
いや、実際にクリアーしてもしなくても良いよというスタンスなんだと思う。なんというか、キッチリと管理されたゲームプレイはして欲しくないという意志を感じる。
簡単にクリアーできるクエストもあれば、選択の結果残念な結末を迎えるクエストもあるし、どんなに頑張ってみても終わりに辿り着けないクエストもあったり、何をすれば良いのか見当すら付かないクエストもある。もちろんプレイヤーによってどうなるかは違うと思うが、その結果をありのままに受け止めて欲しいと言うのがこのゲームのスタンス。
誘導されるがままに目的地までファストトラベルで飛び回って片っ端からクエストに花丸印を付けて回るのではなく、自分の力で歩いて、考えて、結果として失敗したり諦めたりしてもそれを含めてゲーム体験であり、そうした完璧じゃないデコボコなゲームプレイこそが、思い出に残る自分だけの特別な体験になるんだという強い拘りがこのゲームからは伝わってくる。
なかなか他のタイトルでは見られない、特にビッグタイトルでこんなバランス調整をしているゲームは滅多に無いので驚いたけど、個人的には、アリ。
俺はもともと行き当たりばったりにゲームをプレイするタチなので、こういう全てを結果として受け止めろみたいなゲームは割と性に合っている。
何よりも、その体験性はモンスターの戦い、仲間との大冒険に迫力を与えてくれている。それはこのゲームにとって一番大切なこと。決して面倒くさいだけの仕様ではない。
基本的にオープンワールドゲームは、多彩な選択肢や分岐する物語、豊富な会話、世界観の緻密さと言った、物量で臨場感を作っているものが多いけど、ドラゴンズドグマは、ゲームバランスやモンスターとのバトル、という作り手の主張によって実感の伴ったものにしようとしている。
没入感の強いリアル感のあるゲームを作りたいという意味で目指す方向は同じだが、やり方が違う。ドラゴンズドグマは実に日本のゲームらしいアプローチで作られていると言える。
一方で、体験性を重視していると言っても、シミュレーターとしてのリアリティにはあまり拘ってないようにも見える。
例えば、画面を止めた状態から持ち物を使用できるし、アイテムを使ってもモーションが挟まらず一瞬で回復できるし、家の中にある宝箱を家主の目の前で漁っても文句を言われない。これも前作からの仕様だけど、ちゃんとしたシミュレーターにしようと言うなら明らかに違和感のある仕様が多い。
恐らくこのゲームが本当に目指しているのは、昔のゲームにあった無骨だけど風情のある体験性を蘇らせたいという一心なんだろうなと思う。
快適に遊ばせてくれるインターフェース。分かりやすく誘導してくれるクエスト。思い通りに行くまでやり直しができる柔軟なセーブシステム。
今ではゲームはとても遊びやすくなったが、映像がリアルになったのとは裏腹に、ゲームの世界を作りものっぽくしてしまう不純物が大量に仕込まれ、ゲームプレイが機械的なものと化しているのは事実。
ゲームをシステムとして処理するのではなく、巡り合わせに溢れた体験として感じ取って欲しい。そういう作り手の願いが凄く伝わってくる。
ただ配慮が足りずに不便なのと、意図があって不便なのは、全く意味が違う。
全部のゲームがここまで割り切った作りをされたら困るけど、ドラゴンズドグマはそういうコンセプトのゲームなのだから、これで良いと思う。
オープンワールドアクション、ドラゴンズドグマの新作。25時間プレイ。
・大迫力のモンスター
・モンスターがちゃんと強い
・野暮ったく臨場感のあるバトル
・仲間と一緒に戦ってる感が凄い
・雰囲気ゲーの側面は強いが、駆け引きやテクニックもそれなりに求められる
・周囲の環境、モンスターの乱入、仲間の突発的な行動など、色んなイレギュラーがあり、バトルが機械的な作業ではなく、体験として感じ取れる
・投げるアクションの無限の可能性
・ファストトラベルの制限、やり直しが効きにくいセーブシステム、ダメージに応じて体力の上限が減り寝床につかないと回復しないなど、体験性に拘りを感じる作り
・色んな意味で容赦がなさすぎるクエスト
・一緒に戦ってくれるだけでなく、有用な情報を教えてくれたり、道案内をしてくれたり、話しかけてくれたりするポーンに愛着が湧く
・ポーンがたまに煩い
・ヘッドホンとスピーカーを頻繁に切り替えている俺からすると、スピーカータイプがメニュー画面でしか変更できないのは面倒
モンスターが強い!モンスターがデカい!オーガが唸ってる!グリフィンが飛んでる!ドラゴンが火吐いてる!やっぱりドラゴンズドグマの迫力はスゲェ!
という感想で終わるはずだったんだけど、それが霞むくらい、ドグマってこんなに癖の強いゲームだっけ?という印象が前に出てくる。
確かに前作も面倒くさいゲームだった気はする。使いにくいファストトラベル、やり直しが難しいセーブシステム、重量制限の不便さ、体力ゲージのロスなどは前作譲り。
要するに、安定して運用するための仕組みがこのゲームは少ない。
時間もかかるし面倒くさいのは間違いないが、典型的なやり方が通用しないという事はゲーム体験が予定調和になりにくいという事なので、臨場感という意味では効果がある。
今作はそれよりも、クエストの突き放しっぷりにビックリした。明確に前作よりも理不尽感がパワーアップしている。そんなの分からねーだろのオンパレード。「◯◯を初めて見つけた場所に行って一週間以内に戻って来い」と言われた時は唖然とした。
エルデンリングのサブクエスト並とまでは言わないけど、モノによってはそれに比肩する不明瞭さ。予測できない事態も頻繁に起きるがセーブの仕様のせいでやり直しも効きにくい。別にクリアー出来なくても良いよと言わんばかりだ。
いや、実際にクリアーしてもしなくても良いよというスタンスなんだと思う。なんというか、キッチリと管理されたゲームプレイはして欲しくないという意志を感じる。
簡単にクリアーできるクエストもあれば、選択の結果残念な結末を迎えるクエストもあるし、どんなに頑張ってみても終わりに辿り着けないクエストもあったり、何をすれば良いのか見当すら付かないクエストもある。もちろんプレイヤーによってどうなるかは違うと思うが、その結果をありのままに受け止めて欲しいと言うのがこのゲームのスタンス。
誘導されるがままに目的地までファストトラベルで飛び回って片っ端からクエストに花丸印を付けて回るのではなく、自分の力で歩いて、考えて、結果として失敗したり諦めたりしてもそれを含めてゲーム体験であり、そうした完璧じゃないデコボコなゲームプレイこそが、思い出に残る自分だけの特別な体験になるんだという強い拘りがこのゲームからは伝わってくる。
なかなか他のタイトルでは見られない、特にビッグタイトルでこんなバランス調整をしているゲームは滅多に無いので驚いたけど、個人的には、アリ。
俺はもともと行き当たりばったりにゲームをプレイするタチなので、こういう全てを結果として受け止めろみたいなゲームは割と性に合っている。
何よりも、その体験性はモンスターの戦い、仲間との大冒険に迫力を与えてくれている。それはこのゲームにとって一番大切なこと。決して面倒くさいだけの仕様ではない。
基本的にオープンワールドゲームは、多彩な選択肢や分岐する物語、豊富な会話、世界観の緻密さと言った、物量で臨場感を作っているものが多いけど、ドラゴンズドグマは、ゲームバランスやモンスターとのバトル、という作り手の主張によって実感の伴ったものにしようとしている。
没入感の強いリアル感のあるゲームを作りたいという意味で目指す方向は同じだが、やり方が違う。ドラゴンズドグマは実に日本のゲームらしいアプローチで作られていると言える。
一方で、体験性を重視していると言っても、シミュレーターとしてのリアリティにはあまり拘ってないようにも見える。
例えば、画面を止めた状態から持ち物を使用できるし、アイテムを使ってもモーションが挟まらず一瞬で回復できるし、家の中にある宝箱を家主の目の前で漁っても文句を言われない。これも前作からの仕様だけど、ちゃんとしたシミュレーターにしようと言うなら明らかに違和感のある仕様が多い。
恐らくこのゲームが本当に目指しているのは、昔のゲームにあった無骨だけど風情のある体験性を蘇らせたいという一心なんだろうなと思う。
快適に遊ばせてくれるインターフェース。分かりやすく誘導してくれるクエスト。思い通りに行くまでやり直しができる柔軟なセーブシステム。
今ではゲームはとても遊びやすくなったが、映像がリアルになったのとは裏腹に、ゲームの世界を作りものっぽくしてしまう不純物が大量に仕込まれ、ゲームプレイが機械的なものと化しているのは事実。
ゲームをシステムとして処理するのではなく、巡り合わせに溢れた体験として感じ取って欲しい。そういう作り手の願いが凄く伝わってくる。
ただ配慮が足りずに不便なのと、意図があって不便なのは、全く意味が違う。
全部のゲームがここまで割り切った作りをされたら困るけど、ドラゴンズドグマはそういうコンセプトのゲームなのだから、これで良いと思う。
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