好きだから、FFが好き
FF16が発表されて以降、俺はこのゲームに対してネガティブな事ばかり言ってるけど、それはFF16が悪いのではなく、FFらしさが云々という最もらしい話でもなく、ただ単に「俺が好きなFFじゃないように見えるから気に食わない」というだけであり、理由としては、キャラが地味だったり、世界観が保守的だったり、目新しい要素が見えてこなかったり、というところにあるが、それも結局のところPVで確認できる範囲の話であって、上っ面の表面的な情報だけで相当に僻んだ推測をしていた。
とは言え、それは俺がPVの段階で感じ取った本音の感想であることは間違いないけど、このたび吉田プロデューサーのインタビューが公開されて本格的にFF16の内面が露わになり、かなり印象が変わった。
注目すべきは、今作はオープンワールドではない、ということ。てっきり大作RPGとして需要の高いオープンワールドの仕組みを当たり前のように取り入れてくると思っていたので、これは想定外だった。
しかし、大英断だと言いたい。はっきり言って、FFのようなストーリーとオープンワールドは相性が悪いから。
FFの基本的なストーリーラインは、大国の存亡や人の生き死にをかけた切迫感のあるシチュエーションの中で、明確に目的を持っているキャラが勝手に突っ走って展開を作り上げる、というものだが、そういう押しが強い系の物語と、自由にプレイヤーが行き先や目的を決めて遊べる放任的なゲーム進行は、噛み合わない。とんちんかんな空気になるだけ。それは既にFF15が身をもって実証している。
FF15の最大の問題は、ヴェルサスの頃から決まっていた物語、世界観、キャラクターといういつものFF仕込みのストーリーラインに、求められているからという理由だけで無理やりオープンワールドを乗っけたことであり、その結果チグハグなゲームが出来上がってしまった。
そうは言ってもFF15は、プレイヤーが主観的なゲーム体験が出来るからこそ得られる感動がちゃんとあったので、オープンワールドも欠かせない要素の一つとして昇華されていたが、少なくとも密度の濃いメインストーリーを楽しむというFFのいつもの遊び方とはかけ離れたゲーム性であったのは間違いない。
FFというゲームに迷いを生じさせるほど、オープンワールドという取り組みはAAAゲームが当たり前に採用すべきスタンダードと化している現在、FFはこれからどういう方向性で進んで行くのかずっと気になっていた。
オープンワールドに特化して自由度を重視したRPGを作るのか、それなりにドラマ性とキャラクター性を持たせながらも主観的なゲーム進行を活用したバランスを図ったオープン系のゲームにするのか、ストーリーの勢いに特化したFF13や7リメイクのような一本道系のRPGを選ぶのか、それなりに探索要素やサブクエストや広大なフィールドが詰め込まれた世界の中でストーリーを中心にゲームを進める日本の伝統的なRPG構造にするのか。
色々選択肢はあると思うが、インタビューを見る限り、FF16がストーリーを重視したゲームであるのは間違いない。
ゲーム業界のここ10年以上ずっと取り巻いている流れとしては、自由度によるゲーム進行とオープンな環境というゲームデザインが大作ゲームとしては一番需要があると思うが、それよりも16はFFが今までずっと熱心に取り組んできた、物語とキャラクターを優先するという方向性を選んだわけだ。
そしてその方向性とは、俺が大好きなFFそのものである。
FFに対して伝統に囚われないで欲しいと言いながらも、いつまでもストーリーとキャラクターを中心にゲームを作り続けて欲しいと願っている自己矛盾。
FFを敬愛している理由を色んな言葉を使ってこのブログに書いてきたけど、結局のところ、FFは俺が好きなことをやってくれるゲームだから、好きなのである。
じゃあ俺がゲームというジャンルの中で好きな要素は何なのか、と言うと、まぁ色々あるけど、コンセプトに沿って筋の通ったゲーム体験、そのゲームにしかない個性に特化した取り組み、華のある演出で彩られたドラマたっぷりのストーリー、キャラ個人の視点に寄り添った物語、見た事がないものがたくさん詰まった世界観、作り込まれた演技や演出、一筋縄ではいかない手に汗握るバトル、金と手間暇をかけて大きなゲームを作ろうとする意欲、巨大なモンスター、ダンジョンがたくさん詰まったスケールのある世界、そんなところで、色んなゲームが世の中にはあるけどその中でも一番俺が好きなものが詰まっているゲームが、FFだった。
FF15は中途半端なゲームだった。オープンワールドの牧歌的な雰囲気によってストーリーの切迫感は潰され、物語の熱が冷めていた。ゲームはストーリーを面白くできる媒体なのに、ゲームによってストーリーがダメになっていた悲しい例だった。ストーリーを楽しむことをFFらしさと呼ぶのなら、素直にFFとして喜んで受け止められるゲームではなかった。
しかし、今作はストーリーに沿ってゲームを進行させるジェットコースターのような超特急で突っ走るゲームを作り上げていると明言しており、物語とキャラクターと音楽と演出とバトルがカチッと噛み合った、とても熱くてドラマに溢れたストーリー体験、言い換えると俺が大好きなFFが堪能出来そうである。
もう一つ、やっぱり俺はFFに対して、野村氏が関わっているFFで顕著に現れている「史上最大規模の超ド級RPGを作ってみせる」というチャレンジスピリッツに心底傾倒しているのだけど、その点に関してFF16はインタビューを見ても割り切りのようなものを感じた。
まぁでもそっちの方向は、FF7リメイクのチームがやってくれているわけで、夢を叶えようとするロマンに溢れたFFと、ストーリーに特化してキャラとドラマに振り切ったFF、俺が大好きなFFの形が如実に現れたこの2本柱に多額の予算とマンパワーを割いてプロジェクトを進めてくれるスクエニは最高だとしか言いようがない。
これからもFFは、俺が好きなゲームであり続けて欲しいね。
FF16が発表されて以降、俺はこのゲームに対してネガティブな事ばかり言ってるけど、それはFF16が悪いのではなく、FFらしさが云々という最もらしい話でもなく、ただ単に「俺が好きなFFじゃないように見えるから気に食わない」というだけであり、理由としては、キャラが地味だったり、世界観が保守的だったり、目新しい要素が見えてこなかったり、というところにあるが、それも結局のところPVで確認できる範囲の話であって、上っ面の表面的な情報だけで相当に僻んだ推測をしていた。
とは言え、それは俺がPVの段階で感じ取った本音の感想であることは間違いないけど、このたび吉田プロデューサーのインタビューが公開されて本格的にFF16の内面が露わになり、かなり印象が変わった。
注目すべきは、今作はオープンワールドではない、ということ。てっきり大作RPGとして需要の高いオープンワールドの仕組みを当たり前のように取り入れてくると思っていたので、これは想定外だった。
しかし、大英断だと言いたい。はっきり言って、FFのようなストーリーとオープンワールドは相性が悪いから。
FFの基本的なストーリーラインは、大国の存亡や人の生き死にをかけた切迫感のあるシチュエーションの中で、明確に目的を持っているキャラが勝手に突っ走って展開を作り上げる、というものだが、そういう押しが強い系の物語と、自由にプレイヤーが行き先や目的を決めて遊べる放任的なゲーム進行は、噛み合わない。とんちんかんな空気になるだけ。それは既にFF15が身をもって実証している。
FF15の最大の問題は、ヴェルサスの頃から決まっていた物語、世界観、キャラクターといういつものFF仕込みのストーリーラインに、求められているからという理由だけで無理やりオープンワールドを乗っけたことであり、その結果チグハグなゲームが出来上がってしまった。
そうは言ってもFF15は、プレイヤーが主観的なゲーム体験が出来るからこそ得られる感動がちゃんとあったので、オープンワールドも欠かせない要素の一つとして昇華されていたが、少なくとも密度の濃いメインストーリーを楽しむというFFのいつもの遊び方とはかけ離れたゲーム性であったのは間違いない。
FFというゲームに迷いを生じさせるほど、オープンワールドという取り組みはAAAゲームが当たり前に採用すべきスタンダードと化している現在、FFはこれからどういう方向性で進んで行くのかずっと気になっていた。
オープンワールドに特化して自由度を重視したRPGを作るのか、それなりにドラマ性とキャラクター性を持たせながらも主観的なゲーム進行を活用したバランスを図ったオープン系のゲームにするのか、ストーリーの勢いに特化したFF13や7リメイクのような一本道系のRPGを選ぶのか、それなりに探索要素やサブクエストや広大なフィールドが詰め込まれた世界の中でストーリーを中心にゲームを進める日本の伝統的なRPG構造にするのか。
色々選択肢はあると思うが、インタビューを見る限り、FF16がストーリーを重視したゲームであるのは間違いない。
ゲーム業界のここ10年以上ずっと取り巻いている流れとしては、自由度によるゲーム進行とオープンな環境というゲームデザインが大作ゲームとしては一番需要があると思うが、それよりも16はFFが今までずっと熱心に取り組んできた、物語とキャラクターを優先するという方向性を選んだわけだ。
そしてその方向性とは、俺が大好きなFFそのものである。
FFに対して伝統に囚われないで欲しいと言いながらも、いつまでもストーリーとキャラクターを中心にゲームを作り続けて欲しいと願っている自己矛盾。
FFを敬愛している理由を色んな言葉を使ってこのブログに書いてきたけど、結局のところ、FFは俺が好きなことをやってくれるゲームだから、好きなのである。
じゃあ俺がゲームというジャンルの中で好きな要素は何なのか、と言うと、まぁ色々あるけど、コンセプトに沿って筋の通ったゲーム体験、そのゲームにしかない個性に特化した取り組み、華のある演出で彩られたドラマたっぷりのストーリー、キャラ個人の視点に寄り添った物語、見た事がないものがたくさん詰まった世界観、作り込まれた演技や演出、一筋縄ではいかない手に汗握るバトル、金と手間暇をかけて大きなゲームを作ろうとする意欲、巨大なモンスター、ダンジョンがたくさん詰まったスケールのある世界、そんなところで、色んなゲームが世の中にはあるけどその中でも一番俺が好きなものが詰まっているゲームが、FFだった。
FF15は中途半端なゲームだった。オープンワールドの牧歌的な雰囲気によってストーリーの切迫感は潰され、物語の熱が冷めていた。ゲームはストーリーを面白くできる媒体なのに、ゲームによってストーリーがダメになっていた悲しい例だった。ストーリーを楽しむことをFFらしさと呼ぶのなら、素直にFFとして喜んで受け止められるゲームではなかった。
しかし、今作はストーリーに沿ってゲームを進行させるジェットコースターのような超特急で突っ走るゲームを作り上げていると明言しており、物語とキャラクターと音楽と演出とバトルがカチッと噛み合った、とても熱くてドラマに溢れたストーリー体験、言い換えると俺が大好きなFFが堪能出来そうである。
もう一つ、やっぱり俺はFFに対して、野村氏が関わっているFFで顕著に現れている「史上最大規模の超ド級RPGを作ってみせる」というチャレンジスピリッツに心底傾倒しているのだけど、その点に関してFF16はインタビューを見ても割り切りのようなものを感じた。
まぁでもそっちの方向は、FF7リメイクのチームがやってくれているわけで、夢を叶えようとするロマンに溢れたFFと、ストーリーに特化してキャラとドラマに振り切ったFF、俺が大好きなFFの形が如実に現れたこの2本柱に多額の予算とマンパワーを割いてプロジェクトを進めてくれるスクエニは最高だとしか言いようがない。
これからもFFは、俺が好きなゲームであり続けて欲しいね。
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