20年



・真女神転生5

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プレイ中。素晴らしいマップデザイン、アスレチック感覚で動けるマップ移動、大き過ぎる寄り道のメリット、育成が求められる高難易度、という要素が噛み合ったこのゲームの探索はあまりにも面白い。
女神転生シリーズの最新作なので当然のように難易度は高く育成は必須。RPGにおける高難度はプレイヤースキルよりもレベル上げという作業が求められる事が多いので面倒に思う時が良くあるが、このゲームは楽しみながらパーティー強化できるから凄く有意義だった。
難しいからレベル上げしよう→アスレチック的なマップ散策が面白い→至るところに報酬があるから更にやる気が出る、という完璧なサイクルが形成されている。
高難易度という要素を、硬派だからという言い訳を盾に面倒な事を繰り返させて終わらせるのではなく、如何にプレイヤーが楽しんで有意義なものとして受け取れるようにするか、という姿勢で作られているのが素晴らしい。難易度の高い局面を攻略するゲームとして、とても気持ち良く遊べる作りになっている。
でも、とにかく長くてモナークと同じく長丁場になりそうだけど、最近コマンド系のゲームばかりやってるから食傷気味ではある。なんかバリバリにアクションが求められるゲームをやりたいなぁ。


・ハデス

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と、言うわけでようやく放置していたバリバリのアクションゲームであるハデスをプレイ。
アクションに次ぐアクションでその点は気持ちを満たしてくれたけど、遊んでいるうちに俺に合わないゲームだなということが分かった。
見下ろしでローグライクという形式の時点で多分好きになれないだろうなぁと思いながらも評価に流されて買ってみたが、やっぱりダメだった。
面白いとか面白くないとか、クオリティが高いとか低いとか、個人の好き嫌いはそんなこと関係なく、合わないものはどうしようもない。
でも、新作を無闇に買うのはやめられない。あらゆる種類のゲームをプレイしてきたので、買う前からある程度自分に合うかどうかってのは分かるけど、相性が悪いと分かっていても少しでも引っ掛かる所があれば買わずにいられないのが俺の性。
結局のところゲームは、実際に遊んでみないと分からないし、何より、ごく稀に自分の中の壁を乗り越えるゲームに出会えることもある(サブノーティカとかね)。
これからも、とりあえず気になるゲームは積極的に買っていこうと思います。


・SEE 暗闇の世界

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アップルTVプラス。シーズン2まで見た。
謎のウイルスによって大半の人間が死滅。残された人類も目が見えなくなり、殆どの近代文明は滅び去り視力が失われた人間による社会が何世紀か進んだ世界での話。

視力を持たない人間という設定によって生まれるユニークな描写が面白い。
バトルシーンは最たるものだが、周りに大勢の敵がいる場所に堂々と潜入したりとか、真横に知らない人間が座っていて聞き耳を立てていたりとか、目が見えないという設定だからこそ出来る緊張感のあるシーンがたくさん存在する。
そんな世界で目の見える人間が現れた、という展開も面白く、そういう人種が中心になって新たな世界を作るんだと意気込むが、目が見えるというのは視聴者にとっても身近な事なので、神の如き振る舞いも親近感を持って感じ取れてしまう。そういう考えになってもおかしくないよなと受け取れる臨場感がある。
世界観も凄く良い。近代文明は滅んで人々は原始的な生活を行なっているが、そんな中でも僅かに稼働している機械や建物など現代の名残りがあり、殆どがアナログを占めている社会の中で微かにデジタルという最先端が存在するという組み合わせが個人的に凄く好き。
キャラクターも魅力的で、特に女王様の自己中心っぷりはあまりにも一貫としていて清々しい。ただ横暴なだけだと見ていてイライラするが、痛い目に合わせることで完全には憎めないキャラとして見せているあたりも上手い。
アクションもストーリーもキャラクターも世界観も全部面白いし、間を繋ぐ描写も目が見えない設定によってユニークに描かれるから退屈な場面というのが少ない。
アップルTVプラスの作品は精鋭揃いだけど、その中でもトップクラスに面白かった。


・となりの精神科医

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アップルTVプラス。配信されてる話は全部見た。
親から莫大な財産を受け継いだ気弱な男が、ある精神科医に出会ったことで大きく人生が変わるという話。実話が基になっているらしい。
見ていて辛くなるね、これ。精神科医に良いようにそそのかされて、大切なものを次から次へと手離してしまう主人公の姿があまりにも痛々しい。特に彼を心の底から思ってくれていた妹に対する仕打ちは悲しくなるほど酷い。
諸悪の根源である精神科医が信用ならない男であることを妹が察知するシーンは名場面。前半は男の腹黒さは控え目で精神科医としての仕事も全うしているのでストーリーの中での立ち位置が分かりにくいが、たった一つのやり取りで、「あ、こいつはそういう奴なんだな」という本性を明らかにした、インパクトのある場面だった。
演出や描写が洗練されていてとてもレベルの高いドラマだが、とにかく心苦しいストーリーなので、早く最終話が来てくれないかなと思いながら見てる。


・地獄が呼んでいる

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ネットフリックス。全部見た。
悪魔?みたいな未知の存在が突然目の前に現れて余命を宣告し、その日になると異形の者がやって来て対象者は嬲られた挙句、業火に焼かれて死ぬ。
そんな現象が日常的に起こるようになった世界で、余命を宣告されて死んだ人間は過去に罪を犯したから神の裁きを受けたんだとして、その教えを説くカルト集団が世界を牛耳ろうとする。

一方的な正義の名の下に大衆が好き勝手に断罪するという、今のネット社会を風刺した内容に見えたけど、そこら辺は割と適当な解決をして終わる。
それよりも熱を帯びて伝わってくるのが「家族愛」で、土壇場で見せた、ある両親の親としての感情が自然に現れた行動には感動した。ご都合主義でもストーリーの筋のためでもなく、親ならそうして然るべきという必然の流れだった。
そして衝撃のラスト。いやー、流石にそれは予想外だわ。ビックリした。間違いなくシーズン2があるだろうけど、この先どうなるのか気になって仕方ない。


・真実の穴

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“祖父母の家の壁に空いていた穴を覗いてみたら、暗い部屋の中に女の子がいて、床を這いずったり血を吐いたりアイコンタクトしてきたりしました"

ネットフリックスのホラー映画。
演技や演出や効果音などがあまりにも大袈裟でわざとらしく、貞子と伽耶子のハイブリッドみたいな表現をしている女の子も良く見ると炭で黒塗りされているだけで全く怖くないし、ストーリーも取ってつけたどんでん返しの組み合わせという感じだけど、穴の正体に関しては成る程と思った。


・ヤクルトスワローズ

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未だに余韻が冷めません。いやー、本当に日本一になったんだなぁ。あのスワローズが。信じられない。
俺がスワローズを応援するようになったのが2000年からで、その翌年に日本一になってから結局20年この日が来るのを待っていたことになる。ずっと待ち望んでいた悲願。もう本当に、心の底から嬉しい。
でも正直、日本シリーズの試合は緊張しすぎて殆ど直視できてません。女神転生のパーティー強化をしながら恐る恐る観てました。
初戦で逆転サヨナラ負けした日にはあり得ないくらい気分が落ち込み、次の第2戦に至っては観ることも怖くなって試合の開始時間になってもしばらくは映画を見て現実逃避してました。
いや、ほんとに情け無い。野球なんて、ただ見ているだけで選手が勝手に結果をもたらしてくれる楽な趣味なのにね。俺ってこんなにメンタルが弱かったのかと思い知らされた。
でも、優勝を決めた延長12回の川端の決勝タイムリーは脳裏に焼き付いている。流石にあの場面は俺もスイッチから目を離して祈りを捧げていた。

マジックが点灯した10月から緊迫した試合がずっと続いた。シーズンの最終盤、もたついて優勝を逃しそうになった時もあった。
正直、阪神が眠れるルーキー佐藤輝明の久しぶりのホームランで試合をものにしてヤクルトに0ゲーム差と接近した時には、完全に終わったと思った。でも、その日のナイトゲームでスワローズは原樹理の投打の活躍により連敗を止めて息を吹き返し、何とか優勝まで漕ぎ着けた。
クライマックスシリーズは割とあっさり決着が付いたけど、日本シリーズは大激戦で、2点差が付いたのは1試合だけで他は全て1点差ゲーム。
初戦でオリックスの絶対エースである山本由伸から先制点を獲得してリードを保ち、日本最高の投手を相手に勝利するという大金星が目の前に迫ったところで最終回に逆転サヨナラ負け。この時点で俺はもう絶望に包まれて現実逃避してたけど、第二戦で高橋奎二が完封勝利をあげて流れが変わった。

昨年までは弱すぎてシーズンの途中でダゾーンを解約したぐらい惰性以外で見る意味がないシーズンだったが、今年は一転して心が擦り減る試合の連続。
この2ヶ月間、こんな気持ちになるくらいなら優勝や優勝争いなんてしてくれなくて良かったよと何度も思ったけど、スワローズの選手はめげずに、諦めず、一丸となって最終的には最高の結果をもたらしてくれた。
ヤクルトをずっと応援しながらも、心の底では、スワローズの日本一なんてもう二度と見れないんじゃないかと思っていたけど、ついに20年ぶりに笑って終われる時がやって来た。
スワローズには感謝の気持ちしかない。本当にありがとう。