ハゲ



【2017年】
2017年は過去最高レベルで印象に残るゲームが多かった。


・ヒットマン 85点☆

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俺はコソコソしながら敵を嵌めるステルスアクションというジャンルが大好きだけど、その中で一番面白いと思っているのはこのシリーズ。
何が面白いかって、めっちゃコソコソできて、それがちゃんと攻略に繋がっていること。
大概のステルスゲームは隠れてやり過ごすよりも銃を乱射している方が手っ取り早く、堪え性のない俺はあっさりそのやり方に追従してしまうのだが、このゲームはそんな野蛮な行為は許してくれず。
何しろヒットマンのミッションは大衆が入り乱れている場所での行動となるため監視の目が半端じゃなく迂闊に銃を取り出そうものならすぐ通報されるし、しかもフィールドは小さな箱庭なので一回でも不審者扱いされると逃げ場がない。
もちろん不審者となっても回避手段はあるが、強引に奥に進んでロードやムービーの介入で危機を切り抜けるというステルスゲーにありがちな安易なやり方は一切通用しない。
ゲームの目的は主に目標の暗殺だが、そのターゲットにしても衆人環視の中をウロウロしているのでそう簡単には殺されてくれず、とにかくステルスに対する要求値が非常に大きい。

このゲームで最も大切なのは、「観察」。ターゲットに限らず、多くのNPCは目的を持って箱庭の中を動いている。
トイレに用を足しに行ったり、パンティーの匂いを嗅ぐために雇われ主の娘の部屋に入り込んだり、リハーサルが終わって楽屋に帰ったり、とその行動は様々だ。
そうした周りのNPCの行動を観察し、隙を付き着衣を剥ぎ取って成りすませば、一般では入ることが出来なかった場所にも潜入することができるようになる。これを利用して行動範囲を広げていく。
しかし、どうしても隙が見つからない場合もある。その時はどうすれば良いか。答えは簡単。自分で隙を作れば良い。
マップの中には様々なギミックが仕込まれており、例えば、警報器を鳴らしてパニックを起こしたり、飲み物に催淫剤を混入してベッドに誘導したり、スーツケースに銃を忍ばせて他人に運ばせたりと言った具合だ。
NPCの行動パターンやギミックは社会性としてゲームの中に違和感ないまま溶け込み、リアリティを醸し出している。生活感に紛れたギミック溢れる箱庭の中で、周りにあるものを徹底的に観察し、どうすれば目標達成までのゴールを築けるか、自分で考えてプロセスを組み立てていく。
この周到に計画を立てて実行に移す感覚がステルスの形としてとても面白いし、日常の中で非日常を静かに起こす感じが実に暗殺者っぽくて堪らなかった。

そんな最高に面白いヒットマンがPS4で登場。
前作のアブソリューションはヒットマン特有の暗殺シミュレーターを軸にしながらも演出を重視して過去作と比べると自由度が少なく物足りなさがあったが、今作はいつものスタイルに戻りしかもハイスペック。
とてつもない情報量で作られた箱庭は圧巻。今まで以上にマップは複雑で大衆の密度もエラいことになっており難易度は上がっているが、同時に殺しのアプローチも格段に広がり、如何にしてターゲットの牙城を崩して暗殺までのプロセスを作り上げるか考えて実行するのがめちゃくちゃ楽しい。
それだけに、ゲーム側の誘導が強すぎるのは残念。あまりにも複雑過ぎるので確かに教えてくれないと気付かない要素が大量にあるが、それを自分で発見するのがゲームの醍醐味でしょ。
オプションで仕様を細かくカスタマイズできるとは言え、そういう要素があるというだけで萎えてしまう。



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夜道って怖いけど何か神秘的だよねというゲーム。前作は携帯機だったが今作は据え置き機でも作られているのでそこら辺の雰囲気作りは向上している。
相変わらずゲーム性は薄いが、ストーリーは前作よりも内容があり、プレイヤーの歩みとシンクロしていて面白かった。



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ホラー風味のAVGを探していたので不穏な雰囲気が漂うパッケージに釣られて買ったが、怖いというよりはグロいだけだった。
でも愛の力で全てを突破するストーリーは勢いがあって面白かった。



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唐突に「続編に続く」と終わった前作は二部作と事前に明かされなかったこともあり消化不良だったが、そんな不満は今作を遊べばすぐ消える。
解き明かされる謎。勢揃いするキャラクター。全ての流れが結び付き、最終幕へと収束する終盤はとても熱かった。大長編らしいカタルシスが満載で最高に盛り上がる。
ただ、決着の付け方が納得できなかった。

大逆転シリーズは本家の逆転裁判が逃げ続けていたテーマに向き合っている。
逆転の主人公は常々「裁判とは、真実を明らかにする場所」と言っており、それが逆転シリーズのテーマであるが、一方では依頼人のことは盲目的に信じ抜いており、その度に、本当に依頼人が犯人だったらどうするの?と疑問に思った。
「依頼人を最後まで信じ抜く」というのは逆転裁判の信念であるが、「真実を明らかにする」というテーマとは必ずしも一致するわけではない。偶々主人公の元に集まる依頼人が全員冤罪だったから成立していただけだ。
だから逆転裁判はエンタメとしては面白いが、「真実を明らかにするんだ!」という主張については常に違和感が付きまとっていた。
冤罪というご都合主義に頼らないと成立しないテーマなんて、はっきり言って嘘くさい。

その点について、逆転はエンタメだからという理由で今まで逃げ続けていたけど、ついに大逆転で向き合ったんだよな。
だからこそ、決着の付け方が残念だった。罠に仕掛けてハメるというトリッキーなやり方で出し抜くのではなく、言葉と意志で自分たちの正義を見せ付けて欲しかった。
別に一方的でも押し付けがましくても独りよがりでも構わない。この世に偏らない正義なんてない。誰もが納得できる答えなんてない。どんな主張だって誰かの主観だ。
だけど、熱がこもった主張は人々に考えさせることができる。100%共感されるなんてあり得ないが、そういう見方もあるんだと思わされたり、いや俺は絶対にその考えには賛成できないと感情を昂らせてくれたりする。
でもこの終わり方じゃ毒に薬にもならない。何も考える余地がない。ただラスボスを出し抜いた主人公すげー、で終わり。
せっかく今まで出来なかったことにチャレンジし、逆転裁判が逃げ続けていたテーマに向き合ったのに勿体ない。



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オープンワールドになったみんなのゴルフ。
と言うことで、てっきりゴルフを軸にした生活感溢れるゲームになったのかと期待したが、出来ることは釣りだのカートだの散歩だのどうでも良い遊びばかりで、そもそもオンラインでしかオープンワールドに対応してないし、マルチプレイの敷居を下げる以外での意味が無かった。
でも映像は綺麗だし、ゴルフは相変わらず面白かった。全くゴルフ興味ないのに、ゲームだと楽しいから不思議。



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ウルトラマンやゴジラやエヴァやガメラなど、特撮・アニメの有名な巨大生命体が大集結!
しかし実際に焦点が当てられているのは街が破壊される中で逃げ惑う人間達で、ビルの窓からウルトラマンとゴジラが取っ組み合っている光景を眺めるのは神秘的だった。
それらを主役に置いた平凡な版権ゲームよりも、巨大生命体を大きな存在として捉えることが出来るのが今作ならではの魅力だけど、ゲームとしては全く面白くなかった。



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サバイバルホラーに自由度を付け加えると最高に面白いゲームになりましたとさ。
サバイバルゲームの魅力はアイテムのやり繰りにあるけど、今作はフィールドが広くなったことで敵の回避が容易になったり、少ない資源と相談しながら探索やサブクエをこなしてアイテムを調達したりと、選択肢が増えたおかげでサバイバルの駆け引きが深まってる。
探索していたらある一軒家に地下室があって、そこで中盤まで手に入らないショットガンが見つかったりとか、凄いワクワクしたね。そういうの大好き。



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マシンスペックが向上するにつれグラフィックのクオリティはどんどん上がり、今では実写と大差ないゲームも多いが、どんなに映像が綺麗でもゲームはゲームであり、創作であり、作りものであり、現実との間には絶対的な壁がある。真のリアルにはなれない。
そういう意味で、hackの世界観は面白い。このゲームは、ゲームを舞台にしている。全編通して、The worldというMMORPGの擬似世界の中での出来事が描かれる。
つまりモチーフとなる世界観が「作りもの」であるため、普通ならこれはゲームだからと割り切る必要があるキャラの奇抜な衣装も、ポリゴン感満載の街並みも、厨二病溢れるアクションも、全く違和感なく溶け込んでいる。だってゲームではそれが当たり前だから。
リアルじゃ無いから、逆にリアリティがある。この発想は凄いと思った。
この世界観を作り上げた時点でもう殆ど成功しているようなもの。
MMORPGの仕組みをふんだんに取り入れた臨場感溢れる展開に引っ張られ、ストーリーもキャラも魅力的で面白かった。



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三部作の最終章。ラストとは思えないほど主人公に存在感がなく、とにかくオーヴァンがカッコ良いだけのストーリーだった。まぁオーヴァンは魅力的なキャラだから仕方ない。
「人の想いは全て特別さ。矮小でも、崇高でも、違いなんてありはしない」という台詞は響いたね。



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凄い勢いでナチス兵を殺しまくるゲーム。
前作はちょっとだけ探索要素がある普通のシューティングゲームだったけど、今作は「激しさ」というコンセプトが一貫としている。
ただグロテスクなだけでなく、スピードを落とさずにナチス兵を薙ぎ倒せるゲームデザインとなっており、それでいてアクションゲームとしても手応えがあって面白かった。
ゲーム進行の振れ幅も大きいので最後まで熱中したまま終えることができた。ヨボヨボのヒトラーが出て来たり、ナチスがKKKを叱っていたりと、目を引く場面が多かったね。



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64、サンシャイン、ギャラクシーと、3Dマリオは常に三次元の可能性を追求していたが、3DSで発売された3Dランドの頃から急に保守的となり、それ以降は3Dでありながら死角を排除した遊びやすいマリオが作り続けられた。
3Dという体裁を取ってはいたが、カメラを回してゴールを探す必要はなく、ギミックに沿って進むだけ。奥行きがあるだけでやってることは2Dスクロールと何も変わらない。無難で退屈極まりないマリオだった。
そんなマリオが久しぶりに3Dに向き合ったのがこのオデッセイ。
なんと言っても今作は死角だらけ。右スティックを酷使するほどカメラを回し、スターを探さなければいけない。あの面倒くさいマリオが帰ってきた!
まぁスターの隠し場所があまりにも適当すぎるせいでストーリーをクリアーするだけならあんまり達成感は無かったけど、久しぶりに3Dの楽しさが味わえるマリオだった。



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濃い。濃すぎる。
情報量満載の戦闘。複雑なカスタマイズ。広すぎるマップ。一方的なキャラクター。説教臭いストーリー。
それは言い換えれば主張が強すぎると言うことでもあり、とても押し付けがましい内容なので拒否反応が出る人もいるだろう。
だけど、ここまで試行錯誤できて、ドラマチックで、大冒険ができる、超大作RPGというのは今の世の中滅多にない。
戦闘も、育成も、ストーリーも、冒険も全部詰まってる。過剰なまでにやり過ぎなところもあるが、その荒削りも含めて勢いがある。大満足した。


続く。