FF




【2011年】

・ワンダと巨像 70点

・ちびロボ! 60点

・ファイナルファンタジー零式 65点

・アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス 80点

・ドンキーコング リターンズ 75点

・ペルソナ4 60点

・ゼルダの伝説 スカイウォードソード 80点☆☆

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「体感」という今までコンシューマーのハードでは無かった概念を取り入れてWiiはスタートダッシュを決めたが、次第にリモコンコントローラーの底の浅さが露呈。
ユーザーからも作り手からも「普通に作られたゲームの方が面白いんじゃね?」と気付かれてしまい、終盤には大量のアドバンテージを付けていたはずのPS3に逆転されて新作は殆ど出なくなり、たまに出たとしてもリモコンは存在を無視された。任天堂のゲームですらリモコンが活用されることは少なくなった。
良くも悪くもリモコンという個性によってWiiは栄華を極め、そして悲惨な衰退を晒すことになるわけだが、ハードサイクルの土壇場になってようやく任天堂がリモコンというアイデンティティと向き合い、最後の輝きを見せてくれたのがこの作品。
「これが、Wiiでやりたかったことなんだ」という任天堂の想いが伝わる、Wiiの可能性を諦めない渾身の一作に仕上がっていた。
Wiiの最後はとても寂しいものだったが、このゲームがあっただけでも救われたかなと思う。


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3Dの可能性に挑戦する。それが3Dマリオが目指してきたテーマだが、このマリオにはそんな気概を微塵も感じない。
如何に3Dの見辛さ、及び操作の煩わしさを取り除くか、そればかりに気を取られ、確かに遊びやすいが、3Dの魅力は欠片もない、ただ2Dマリオを3Dっぽくしましたというだけのマリオ。
当時のWiiと3DSは販売が不調で、売り上げが求められるマリオは保守的になったとしか思えない。
ゼルダは気を吐いてたけど、この頃の任天堂はほんと魅力が無かったね。

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FFは、ストーリーのゲームだ。そして主人公に感情がある。
FFはドラクエとほぼ同時期から日本の大作RPGと君臨し続け、未だにドラクエの主人公はプレイヤーのアバターという役割を貫いているが、FFの主人公は喋るし、葛藤するし、涙を流す。プレイヤーの意思ではなく、主人公の意思でストーリーが動く。それがFFというゲームだ。
そして、そのFFというゲームを究極に表現してみせたのが、FF13。
キャラの感情に沿ってストーリーが動くというのは、要するに映画やドラマと同じ構造であり、そうした物語を最大限に表現するために最も合理的なやり方は、演出に合わせてプレイヤーを徹底的に制御すること。
例えばFF13は、主人公達が敵から常に追われ続けているという設定であったため、切迫した状況を演出するために街でのんびりと過ごすという場面やフィールドの探索、寄り道といったRPGのお楽しみが排除され、ひたすらストーリーの流れに合わせて決められた道を突き進む作りになっていた。
これによってプレイヤーは嫌でもストーリーに集中せざるを得ないので物語のドライブ感は高まるし、プレイヤーの歩みとストーリーの流れがリンクするので感情移入もしやすい。この手法はFF10でも行われたやり方であり、FF10は高い評価を得た。
しかし、FF13は時代が違った。FF10はPS2初期ということもあってリアル頭身のグラフィックやボイス付きで流れる台詞が新鮮で最先端感があり、それはFFが得意とするドラマ仕込みのストーリー演出に非常にマッチして最大級のインパクトを放っていた。そして何より根幹のストーリーが素晴らしかった。だからFF10はRPGとしての楽しみが薄くても評価された。
しかしFF13の頃には美麗なグラフィックやボイスは当たり前であり、もはや映像のゴリ押しでストーリーを表現しても何も新鮮味がない。むしろ陳腐だ。
更にオープンワールドや自由度などのプレイヤー主観が重視される時代となり、その真逆の方向に突き走ったFF13はそれはもう叩かれまくった。
いや、叩かれるなんてレベルじゃなかったな。あれは憎悪。なんでゲームに対してそこまで負の感情を抱けるのかと思うほどFF13は徹底的に打ちのめされた。

だけどさ、どうでも良いんだよなそんなことは。
RPGがどうとか、自由度だとか、街があるとかないとか、FFにとって、そんなことは微塵も大切じゃない。
「作り手が見せたいものを、全力で見せ付ける」それこそがFFにとって一番大事なことだ。
FF13は確かにRPGとしての楽しみは全くないし、陳腐だし、そもそも肝心のストーリーがあまり面白くないけど、やりきってる。ストーリーを見せるんだ、という目的が一貫としている。それは熱となって、勢いを生んでいる。
FF13は誤魔化しがない。このゲームにおいて、街や探索を中途半端に取り入れたってそれは表面的な面白さにしかならない。
RPGの形に縛られず、ストーリーを魅せるという一点に向かってやり切ったから、根源的で厚みがあって夢中にさせてくれる面白さが生まれていた。FF13はとても魅力的なゲームだよ。
FFは本質的にとても自己中心的なゲームで、13は特にエゴに溢れていたが、FFはそれで良いんだ。


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FF13で猛烈な批判にあった制作陣は、ただ前作の不満点を潰すというだけの続編を作ったのであった。
まぁ逃げてるよね、これは。中途半端にマップをグネグネさせたり、中途半端にマルチエンディングを取り入れたりしてさ。明確な意図があったFF13と違い、ビジョンは何も感じられない。ただFF13の弱点を解消してみましたというだけ。
結局のところゲーム制作はそういうものなのかもしれないけど、ファイナルファンタジーというゲームに大きなロマンを抱いている俺にとって、こんな現実的なFFを見せられるのはショックだった。


【2012年】
ブログの熱が最も最高潮だった時期。

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大前提としてチームを組むことが求められるというかなり踏み込んだオンラインの仕組みを取り入れたアーマードコア。
しかしアーマードコア5を買ってくれるリアルフレンドは一人しかおらず。野良でも一応対戦は可能だが、コミュニティ同士で対戦するというコンセプトにとても惹かれたので、勇気を出してオンラインの海に飛び込み仲間を集うことに。
今では当たり前のように顔も知らない人とゲーム内でやり取りしてるけど、それまではテキストでのチャットも含めて面識がない人と個人的なやり取りをした経験が無かったからかなり緊張した。しかもボイスチャットだから尚更。
意外と簡単に人数が集まって、しかも良い人ばかりでオンラインでのコミュニケーションは凄く楽しかったが、肝心のゲームはサーバーエラーだらけでいつまで経ってもろくに対戦ができず最悪だった。

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ドラクエ本編でしょ?なんで据え置き機で作ってくれないの?

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究極の雰囲気ゲー。言葉も、ストーリーもないけど、旅の途中で出会った名も知らないプレイヤーとの絆を確かに実感できて、別れの場面は感動した。


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面白くなかったけど、このゲームの次世代感は凄かったね。
あまり据え置き機でゲームを遊ばない頃にプレイしたこともあって、ゲームの進化に感動した。

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FFスタッフの空気の読めなさが炸裂した一作。
やっぱりFFは一作完結であるべきだね。



まだまーだ続く。