ボス戦が楽しいポケモン




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スイッチのRPG。開発はゲームフリーク。

すまん、このゲームに対して文句ばかり言ってたけど、面白かった。久しぶりにポケモンでクリアーできた。
何が良かったって、据え置き厨の俺の心をくすぐってくれたところ。最初は、初の据え置き向けに作られたポケモンなのに全然据え置き感ないやん!って不満タラタラだったけど、完全に早とちりでした。ちゃんとスケールアップをゲームとして感じられる作りになってました。
特に良かったのはジムリーダー戦。これが今回はスゲー盛り上がる。
とにかくコロシアムがデカい。今までは狭苦しい施設で人知れずコソコソとジムリーダーをぶちのめしていたけど、今作はサッカー場並みに広いスタジアムが用意されている。しかも大観衆。大歓声。この世界でのジムリーダー戦は一大行政イベントみたいな側面があり、お祭り感が凄かった。俺はこの世界で主人公なんだという特別感を凄く演出してくれる。実に気分が良い。
ただそれだけだと表面的な感じが否めないけど、ダイマックスを絡めてくるのが熱い。ダイマックスとはポケモンがウルトラマン並みに巨大化するシステムで、見た目もヤバいことになるが、単純にポケモンが超強化される。
これが今作のウリみたいなところがあるけど、実際ダイマックスが使える場面はかなり限られていて基本的に普通のトレーナー戦では使用できず、ジムリーダー戦が中心になる。
だからこそ、盛り上がる。追い詰められたジムリーダーが最後に出す切り札のダイマックスに興奮する。コロシアムが広いのはただスケール感を演出するためではない。ポケモンのダイマックスのために必要だからだ。

俺はボスという存在が大好きであり、彼らがいるからゲームは盛り上がると思ってる。チマチマとちっこい雑魚ばっかり倒しても退屈でしょ?リオレウスがいないモンスターハンター、竜王がいないドラゴンクエストなんて考えられないもん。
ボスという強敵がいるから、雑魚戦も無駄ではなくなるし、クライマックスが映える。そう思ってる。
しかしポケモンは相性という概念が非常に強く、レベルが同じなら基本的に2回くらい弱点攻撃を当てれば倒せる。そこには強いポケモン、弱いポケモン、伝説ポケモンなんてレッテルは関係ない。レベルが極端に離れていなければ勝負を分けるのは第一に相性であり、とにかく弱点さえ付けばどうにかなる。対人戦だとまた話は変わるんだろうけど、少なくともストーリー中はそういうゲームバランスだ。
はっきりとこれは強いポケモン、弱いポケモンというのが無く、そこがポケモンの奥が深いところであるが、それが原因でゲーム展開が淡々としていたのは事実。強敵と戦ってる実感が薄いから。
だが、ダイマックスしたポケモンは強い。単純に見た目的な威厳もあるが、能力が相当に強化されるので相性だけでは覆せないことも多い。
ダイマックスはポケモンの方程式をあっさり覆すほど強力であり、まさしくボスと戦っているという雰囲気がある。
俺が今回のポケモンが面白いと思えたのはそこなんだろうな。今作のポケモンは、ボス戦の楽しさがあった。ジム戦の盛り上がり、ダイマックスの巨大感と強敵感。ただ相性でジャンケンポンするだけではない、強敵との白熱した戦いを演出してくれた。俺はそこが気に入った。

もちろんダイマックスはプレイヤーも使うことができる。
対戦中、それぞれ一回しかダイマックスは使えず、しかも3ターンという制限があるなか、必殺技的なこのシステムをどこで使うか、そして相手の巨大化を如何にして凌ぐか、という駆け引きが楽しかった。ダイマックスはただ派手で盛り上がるというだけでなく、戦略性も高めてくれる良いシステムだ。

あと、ワイルドエリアというサファリパークの超拡大版エリアも据え置き機っぽいスケール感のある作りだったね。
色んな種類のポケモンがいるし、ランダム要素も強いし、ダイマックスバトルもできるし、やり込みとしてはかなり面白そうな場所だったけど、俺はやり込まないので自転車で駆け抜けた。

ゲームバランス的にはかなり緩い。前作がどうだったか忘れたけど、今作は戦いに出してない手持ちのポケモンにもかなりの経験値が入るので育成が楽。
なので俺は最初に貰ったポケモンでゴリ押ししてた。だって面倒くさいんだもん。俺みたいに面倒くさがりなプレイヤーのために戦いに出したポケモンだけ経験値が貰える仕様の方が色んなポケモンを試そうという気持ちになって楽しめた気がするけど、まぁ楽なので良かった。経験値がいっぱい貰えるからトレーナー戦も少なく、テンポが良かった。

ストーリーはよく分からなかった。主人公とライバルがジムトレーナー巡りをしてる間に裏で大人達が色々やっていて勝手にクライマックスになって勝手に終わったんだがあまりにも唐突で意味が分からなかった。最後にちょろっと悪役が「私の目的はこの世界を〜」とかお約束めいた事を言い出してそいつを倒すだけで終わった。
まぁでも、主人公の目的はあくまでもジムリーダー達を倒してチャンピオンになることだから、悪の組織なんかどうでも良いのかもな。
大抵のゲームはとにかく主人公に全ての問題を丸投げしようとするが、このゲームは周りの人間がかなり頑張ってくれる。
世代交代、というテーマが恐らく根幹にあると思うが、若い人間が次の世代を担うために、今の大人たちがその道の障害となるものを切り開いてくれる。
それはレールを敷いてくれる、という意味ではなく、子供は子供がやるべきことをやり、子供がやりたいことを集中して成し遂げられるための環境を大人は作ってあげないといけない、というメッセージを込めているのだろう。そう考えると、中々他のゲームではないストーリーだったと思う。大人も子供も遊ぶポケモンだからこそ出来る物語だった。
ただ、結局ラスボスとして悪い人間と戦う事になるのだから、そっち側の描写はもう少し欲しかったな。RPGとしてのストーリーの盛り上がりはかなり弱いと言わざるを得ない。
あとセリフ回しは良かったね。感情や教訓の複雑で微妙で繊細な部分を単純な言葉で簡潔に表現したセリフが多くて、結構なインパクトを持ってメッセージが伝わってきた。改めてポケモンは単純な子供向けゲームではないなと感じさせられる。

結局のところいつものポケモンではあるけど、今回はボス戦のメリハリがあってRPGとして面白かった。
ストーリーの盛り上がりの弱さは残念だが、ダイマックスが打ち消してくれる。ポケモンに飽きていた俺の冷めた心も、据え置き機というスケール感が温めてくれた。
大きいことは、良いことだね。