保守
・Google Stadia
ただでさえ新作ゲームが少ない中、6月はブラッドステインドに続いて有力タイトルのキングダムカムデリバランスまで延期。5月に続きゲーオタには寒い時期が続く。俺に新作を買わせてくれー。
ゲームのメインデバイスがコンシューマーからスマホに変わって暫く立つが、それを初めて実感している気がする。ここまで長期間やりたいゲームが無い、というのはちょっと記憶にないね。
でもまぁゲームは新作が全てじゃないよな。まだ俺の知らない面白いゲームはたくさんある。 そして都合の良いタイミングで始まったPS4の大規模セールス。安さに釣られてちょっとでも気になるゲームを買いまくるのであった。
しかし買えども買えども満足できない。いや、買えば買うほど、と言った方が正しいか。そのゲームの足りないところばかり目に付いて全然集中できない。アクション重視のゲームをやっていると冒険が欲しくなり、探索要素の強いゲームをやっているとサクサク進めるテンポが欲しくなり、簡単なゲームをやっていると手応えが欲しくなり、難しいゲームをやっていると面倒になってやめてしまう。この繰り返し。
よくないね、これは。あんまり良いゲームの遊び方じゃない。漫画やドラマは最後まで見ている人を手離さないためにテンポ良く盛り上がりを作ってくるが、ゲームは買い切り型故にエンジンが入るまでに時間がかかるものが多い。
中盤までシステムやストーリーが理解できなくても、終わってみれば名作だったというゲームは数知れず。だから基本的にクリアーまでは遊ぼうという気持ちでゲームをプレイしてる。
しかし今の俺はそのゲームに惹かれたから買っているのではなく暇つぶしで買っている状態であり、いつもとモチベーションが違う。故にちょっとでも足りないところがあると気になってしまうし、我慢ができない。やっぱり俺は新作という数の縛りがある中でゲームを遊んでいる方が性に合っているなと思った。
さて、Stadiaはグーグルが持ち前のネットインフラを活用して展開するストリーミング型のゲームサービスである。ユーザーはディスクを買ったり個別にゲームをインストールする必要もなく、サイト上から遊びたいゲームを起動するだけでゲームをプレイできる。ネットフリックスやHuluのゲーム版みたいな感じだね。
映像作品の配信サービスと同じくメインとなるのはサブスクリプション型で、毎月9.99ドルを払うことで自由にサイト内のゲームを遊べる。ストリーミング形式とサブスクリプションの相性が抜群なのは言うまでもない。
気になるのはまず遅延。ストリーミングなのでゲームを直接手持ちのデバイスに取り入れて起動するのではなく、グーグルのサーバー上から常に再生するという流れになり、当然その再生にはネットワークのやり取りが発生するわけで、遅延やラグなどはどうしても起こり得る問題だろう。映画やドラマなどの映像作品なら我慢できるが、0コンマの入力レスポンスが求められるゲームで遅延は許されない。ゲームをやる上でここは死活問題だ。
まぁでもネットフリックスが個別に映画をダウンロードして再生できるように、Stadiaも多分ゲームを個別にダウンロードできる機能があると思うので、ここはあまり気にしなくても良いかな。ダウンロードさえできれば遅延も帯域制限も関係ないもんね。
次にハードを選ばないという点。ブラウザや専用アプリさえ起動できればどんなデバイスでもOKなので、コンシューマーやモバイルという枠組みはもはやなくなる。PCでもタブレットでもスマホでもコントローラーがあればゲームを遊べる。
つまるところ今まではコンシューマーのハード全てに対応しても2億とか3億台しか普及してない市場対象でしかゲームを売れなかったが、Stadiaならあらゆるネットワーク端末が対象になるので遥かに手広く商売ができる。Stadiaはゲームの個別販売も対応するようなので、メーカーとしては旧作を使い回して小金稼ぎをするだけでなく新作を出す分にもかなり見込みのあるサービスに見える。
で、俺の超個人的な感想。Stadiaは流行って欲しくない。心の底から。あくまでそういう選択肢もあるという存在に留まって欲しい。これが一般的なゲームインフラになるのは勘弁。
まず、ハードが定まってないのが気に入らない。どんなゲームも、どのハードに合わせてゲームを作るのか、という大前提がある。据え置き機なら腰を据えて遊べるゲーム、携帯機なら手軽に遊べるゲーム、と言ったように、あらゆるゲームはハードに合わせて性格が作られる。少し前の日本は携帯機が強かったから据え置き向けのゲームを無理矢理携帯機に出していたこともあったけどね。
今はプレイステーションやXboxやスイッチと言ったデバイスが、ゲーム好きのために作られたゲームが存在するための母艦として機能しているが、あらゆるデバイスに対応したStadiaがメインストリームになってコンシューマーが完全に淘汰されたとき、腰を据えて遊べるゲームがどれだけ存続できるのか、という心配がある。
ましてStadiaのメインとなるのはサブスクリプション。定額で大量に用意されたゲームを自由に遊べる、というのは裏を返せば一つのゲームに集中しにくくなる。
ゲームが個性を作り出せるのは、買い切りというビジネスモデルの恩恵が大きいと俺は思う。今では基本無料が蔓延っているが、基本的にコンシューマーのゲームはユーザーが最初にまとまったお金を払う必要がある。
上で言ったように他のエンタメと比べてもゲームは面白さが理解できるまで時間がかかることが多い。最初の数時間なにも起こらなかったり、システムが難解すぎて十何時間も面白さが理解できないことがザラにある。
しかしゲームは簡単に諦めてしまうには高すぎる。お金は戻ってこない。ならば作品から何としてもその対価を得るしかない。向き合わざるを得ない。
言い方は良くないが、せっかく高い金を出したんだからという気持ちは間違いなくモチベーションになる。最初は退屈でも、理解が出来なくても、粘り強くプレイし続けていたらシステムのツボが分かってどハマりしたり、最後の結末で感動したり、なんて事は良くある話だ。
ゲームはある意味で根気のいるエンターテイメントだが、だからこそ表現の幅がとても広くて、個性が際立った作品が多く存在する、と俺は思う。そしてこれは買い切りのビジネスモデルだからこそできる方法だ。
しかしサブスクリプションだと大量のゲームが用意されている中で自由にゲームが遊べる。もはや我慢する必要がない。少しでも気に入らなことがあればすぐに違うゲームに移行できる。今の俺みたいにね。
これがメインになってしまうと、大量に存在するゲームの中で埋もれないために、すぐに面白さが伝わる手軽さ重視の作品が多くなってしまう気がしてならない。だからStadiaはあまり普及して欲しくない。
でもメーカーの商売のチャンスが増えるのは間違いないし、一般的にならない程度にソコソコのレベルで広まってくれたら良いね。
・レイジ2
久しぶりに買った新作はレイジ2。これ、面白いです。DOOMのスタッフが作ってるだけあってテンションが高い。最初にキャラの性別を選ぶことが出来るのだが、選ばれなかった方のキャラが吹き飛んだ扉に押し潰されて強引に退場させられたのは笑った。
オープンワールドで点在する敵の群れの中にひたすら突っ込んで暴れまくるだけのゲームだが、次々と新しい特殊能力が手に入り、その能力を試すためにカモを探してまた暴れ回る、というサイクルがとても楽しい。
DOOMと同じくとにかくスピード感があり、FPSにありがちな隠れながら撃つのではなく、積極的に前に出て戦うという攻撃性を前面に押し出したバランスはテンションを上げてくれる。
無敵時間の長いブーストや死んでも生き返るシステム、全ての武器を持ち運び可能な仕様など、細かいことは考えずとにかく無邪気に暴れまわれるようにゲームが調整されていて気持ちが良い。
同じ事の繰り返しなので飽きは早いが、高速でストーリーが進むのでダレる前に終わる。ボリュームが少ないのはむしろ美点。
・ダークソウル2 スカラーオブファーストシン
旧作を買って、やめて、また買ってという負のサイクルに終止符を打つため、買ったゲームを全部アンイストールして一つのゲームに集中することにした。
で、クリアーまで本腰入れて真剣にやろうと選んだのがこれ。実は大幅に内容が変更されたPS4版はまだクリアーしたことない。もう何回目の再挑戦か忘れたが、今度こそ終わらせる。
なにかと批判されがちなダークソウル2だが俺は気に入ってる。攻略の奥深さという意味では間違いなくソウルシリーズの中でナンバーワンだね。
・ゴジラ キングオブモンスターズ
日本のゴジラには日本のゴジラの魅力がある。それは間違いないが、そうは言ってもこの映画を見ると、改めてハリウッドの技術力と資本力による大作映画の単純明快なパワーは凄いなと圧倒されざるを得ない。
率直に言って、アクション面では過去の全てのゴジラを遥かに凌駕するクオリティなのは間違いない。ゴジラかキングギドラが好きなら絶対に観るべき。
・アベンジャーズ エンドゲーム
アベンジャーズ最終章。10年以上に渡って続いたマーベルユニバースもこれで一区切り。
相変わらずキャラ映画としては最高のクオリティだった。そしてヒーロー映画として単純かつシンプルな構成も良かった。
ヒーローとヴィランは相反する立場でありながら合わせ鏡のような存在だとよく言われる。どちらも信念を持って自分の正義に従って生きている。互いに自分の主張を押し付けている間柄であり、見方を変えればどちらも正義にも悪にもなり得る。
じゃあヒーローとヴィランを絶対的に分けるものは何か。俺は、誰かのために力を使えるのがヒーローであり、自分の為にしか力を使えないのがヴィランであると、勝手に思っている。
今回の場合、敵であるサノスは「肥大化しすぎた人口を抑制して限りある資源を循環するため」という大義名分をもとに大粛清を敢行する。一見すると大局的に物事を考えているように見えるが、典型的な独り善がり思想だ。
未来はどうなるか何も分からないのに勝手に予測して勝手に絶望に打ちひしがれているだけ。自分の思想と行動に酔っている自己中ナルシスト野郎と言って良い。
一方アベンジャーズの面々は、目の前の小さな命を守るために死力を尽くす。未来はどうなるか分からないけれど、可能性を信じて、目の前のちっぽけな大切なものを守ろうとする。
正直サノスの主張も理解できるし、逆にアベンジャーズは自分達の正義をあまり掲示できてなくて目先の事しか考えていないとも言えるが、そういう視点は置いておいて、犠牲を払うことで全体を生かそうとする現実的な思想に対して、なりふり構わずに目の前にあるものを守ろうとするロマンティストが立ちはだかり、理想が現実を打ち破るというシンプルな構造がヒーロー映画としてとても分かりやすくて良かった。
それだけに、最後のアイアンマンのあれはないわー。名言なのは分かるけど、あんなことしたらただ喧嘩を売られたからやり返しただけ、という風に見えてしまう。ヒーローは自分本位であってはいけない。今まで積み上げてきたヒーロー像を台無しにするシーンだったね。
・蜘蛛の巣を払う女
ミレニアムシリーズの新作。有名なのはハリウッドでも映画化されたドラゴンタトゥーの女ってタイトルのやつ。俺もそれしか知らない。
さっそく主人公であるリズベットがミカエルと普通に接していて違和感。前作のラストでその男とかなり切ない別れ方をして印象的だったが、いつのまに仲直りしたんだ。
また前作は主人公がほんとに上手い具合に「大事なものが欠けている天才」となっていて、脆さと強さを感じる人間味溢れる姿に魅力があった。
それ故に30近くも年の離れたおっさんに恋をして彼の名誉を回復するためにかなり危ない橋も渡ってみせるが実は自分の事なんか眼中に無かったと思い知らされる最後のシーンは切なさに溢れていたが、今作は精神的にも成熟してただの超人になっていたのが残念。成長したということなんだろうけど、間の2作をすっ飛ばしているから余計に唐突に感じる。
今調べたらキャストも監督もそのままで三部作として作る予定だったのに最初の興行が良くなくて続編の製作は頓挫してたのか。残念。
リアルタイムで見てるアニメ。これカッパでやる必要あるのかなーと思いながら見てる。
・ヤクルトスワローズ
はぁ。弱い。16連敗を止めてからも一向にエンジンがかからない。流れがどうこうで変わるようなチーム状況じゃなかった。
結局打線がちょっと良いだけじゃ野球は勝てないんだよな。打つなんて半分運が絡んでるんだから。投手と守りが良くないと安定した試合運びは出来ない。安定した試合運びが出来ないとヤクルトみたいな気分屋のチームは少し風向きが変わるだけで簡単に崩壊する。
昨年の後半からあり得ないくらい終盤に強くて逆転で勝ちまくってきたけど、それはある意味とてもリスキーな戦い方でそんなことが毎回のように出来るわけもなく、先制点を取ってそれを先発が守ってその間に中押しダメ押しして、という王道の形がどれだけ大切なのかよく分かったよ。
それをするためには良い投手と堅実な守りが必須条件だが2つとも今のスワローズは底辺レベルなのでしばらく気分に左右されるシーズンが続きそうだなと感じる。少なくとも今年はもうかなり厳しい。
コメント
コメント一覧 (2)
企業的にはこっちの方が利点もあるんでしょうが、ソウルシリーズみたいな高品質な作品はパッケージ売りじゃないと成立しないのではという不安もあります。
まぁ、いずれはこういうスタイルが主流になっていくのは避けられないのかも知れませんが。
魅力のあるゲームは個性が強いために総じて面倒くさいものが多いですが、そのゲームをやりたいから買う、という買い切り型じゃないと中々オリジナリティやリアリティを出すのは難しいと思うので、ゲームは今のビジネスモデルが続いて欲しいです。