モッサリ




IMG_1775

PS4とXbox Oneのアクションゲーム。開発は4A GAMES。核戦争後のモスクワを舞台にしたメトロシリーズの最新作。

動きがモッサリ。操作性がモッサリ。インターフェースがモッサリ。シューティングがモッサリ。ロードがモッサリ。とにかく想像を絶するレベルであらゆる部分がモッサリ。
キャラクターの挙動がモッサリなのは言うまでもないが、舞台はミニオープンワールドなのでマップを酷使するにも関わらず確認しようとする度に主人公が地図を取り出すのを眺めなきゃいけないのがモッサリだし、扉を開けるときや梯子を登るときなど一々ボタンを長押しさせられるのがモッサリだし、携帯電圧でチャージしないと使えない懐中電灯がモッサリだし、固定武器であるポンプ式銃も一々加圧する必要があってモッサリだし、アイテムや弾薬が全然足りなくて基本的に敵から見つからないよう慎重に進むことが求められるのがモッサリ。
要するにこのゲームは世紀末世界のリアリティを大事にしてますよーという内容で、あまりにも極端にそれを表現しているので、どういう姿勢でこのゲームに臨めば良いか分かりやすい。
爽快感は薄いが、世界観に浸るという意味では大きな効果が見込めるゲームデザインになっている。それでいながら単なる雰囲気ゲーではなく、サバイバルの駆け引きが濃いのでゲームとしても面白い。
マップはミニオープンワールドだが、RPG要素は薄い。探索しても強い装備などが見つかるわけでもないし、サブクエストをクリアーしても大した報酬はない。死ぬほど苦労してぬいぐるみを手に入れた結果、報酬は少女の笑顔だけなんて事もある。クラフトによる物資調達の要素も存在するが、素材は2種類だけ。
今まで一本道だったのにマップをシームレスな空間に広げたのは、RPG的な楽しみを作るためではなく、あくまでリアリティある世界を表現したいから、というこの割り切りっぷりは凄い。非常に尖ったゲームである。
なので好き嫌いが別れることは必至なのだが俺はと言うと・・・うーん、あんまりかな。世紀末の世界は散々他のゲームで体験してきたし、別にモスクワも興味ないし。尖ってはいるけど、こういう方向性のゲームは割とあるしね。
モッサリなのは良くも悪くもという感じだが、ロードの長さは明確な悪。ゲームスタート時の数分に及ぶロードもどうかと思うが、リトライ時のロードも長いから嫌になる。よく死ぬゲームだから尚更。
面白かったけど、モッサリだなぁという印象ばかり残るゲームだった。