さようなら、ヴェルサス
・ファイナルファンタジー15
うーん、この3人の本編における扱いを考えれば可哀想ではある。
とりあえず敵役で目立つキャラが一人は欲しいよねという理由で作られたとしか思えない存在意義がペラペラのアラネア、王子との再会を夢見ながら彼の目と鼻の先で散ってしまう悲劇のヒロインのルナフレーナ、母国は陥落し、王である父は死亡し、幼少からの婚約者であるヒロインは目の前で殺され、自らは殉教者として死ぬための運命を課された主人公ノクティス。
よく考えたらヤバいストーリーだな、FF15って。これでもディレクターが野村氏から田畑氏に変わったことで大分マイルドになったらしいけど、救いがなさすぎる。
特にノクティス王子は中盤から全く報われない。幼少からの婚約者は死に、仲間からは怒られ続け、20代の10年間をクリスタルの中に閉じ込められて過ごす羽目になり、最後は果てる。
そりゃ平和な世界でルナと結婚して幸せになりましたという中学生が考えそうな妄想をエンディングで垂れ流しても仕方ない。そうでもしなきゃこんな人生やってられないよな。
挙げ句、救済として語られるはずだった追加ストーリーは開発中止になるというこれ以上ない死体蹴り。あまりにもノクティス王子が可哀想すぎるよ。なんでそんな酷いことするの?
でも、仕方ない。追加ストーリーが中止になってむしろ俺は良かったと思う。だってFF15はそういうゲームなんだから。
シリーズが初めて採用したオープンワールドはプレイヤーが主観的に主人公を動かすゲームシステムであるため、従来のFFのように物語を劇としてドラマチックに見せるうえでは上手く機能していなかったが、主人公の生き様を現実として捉える事には成功していた。
星の命とか、帝国との戦争とか、仰々しい設定を広げて壮大なストーリーを語っているが実のところそんな事はどうでも良くて、このゲームの本当の物語は、主人公と仲間が過ごした旅の時間だ。
本編とは全く噛み合っていなかったオープンワールドでの冒険は、主人公の最後の時間に鮮やかな色を与えていた。受け身ではなく、自分から能動的に行動する、というオープンワールドでのプレイ感覚は、仲間との絆を自然に深める演出をしているし、プレイヤーと主人公の一体感を高めている。
今までのFFのようにムービーでストーリーやキャラの感情をゴリゴリ押してくるのも俺は好きだし、むしろFFはそうあるべきだと思っているけど、ゲームプレイを中心に物語の臨場感を作る今回のようなスタイルも否定できない。だって見事に成功しているんだから。
主人公の単純な感情が伝わってくるんだよな、FF15は。キャラクターの想いや葛藤に感情移入することは他のゲームでもある。でも、楽しいこと、悲しいこと、辛いこと、そういったキャラの純粋な感情が、まるで自分のことのように感じ取れたゲームはこれが初めて。
だから本編とはまるで関係ない料理や釣りなんかも本当に楽しかったし、仲間と一緒にいるだけで気分が盛り上がったし、最後のキャンプのシーンも大いに感動した。
だいぶ回りくどくなったが、FF15は、そうしたノクティスの現実を体験するゲームなんだから、取ってつけたような救済は要らないんだよ。人生に「もし」なんて有り得ないんだから。
このゲームはオープンワールドであるが、その手のジャンルに良くある分岐ストーリーやマルチエンディングは存在しない。あくまで主人公はノクティス自身であり、物語は彼のもの。
故に、どう足掻いてもノクティスの悲劇を変えることはできない。何をどうしても姫は助けられないし、母国は陥落するし、グラディオに怒鳴られるし、最後は死ぬ。
だけど、プレイヤーの手によって彼の残された時間を鮮やかにすることはできる。それがFF15というゲームだ。
FF15に目処が立ったことで、スクエニの新作も動き出しそう。
FF15のDLCを開発していたルミナスプロダクションは、本来は大作の新規RPGを作るために立ち上げられたスタジオだからね。能力のある優秀なスタッフをいつまでも既存の作品のバージョンアップに抱えないで欲しい。
そもそもFFはグダグダと改良を加えていくシリーズじゃないでしょ。全く新しい世界とシステムにワクワクし、最新技術に驚き、独りよがりなゲーム内容に賛否両論巻き起こり、無視できない欠点に失望させられるけどそれを上回る魅力がどこかにあって、今までにないFFを作ろうというチャレンジ精神が全面に出ているから欠点を含めて愛せる、それがFFシリーズなんだから、同じ作品をいつまでも引っ張らずに、どんどん新作を出して欲しいよ。
とは言え、制作発表から10年以上待たされ、発売後も断続的にコンテンツが配信されて、定期的に俺の心を引っ張ってくれたヴェルサスが、いよいよ来年のDLCで最後を迎えるというのは感慨深いものはある。
さよなら、ヴェルサス。
・モンスターハンターワールド アイスボーン
配信日は、来年の秋ね。長いっすなー。ゲームは盛り上がり時というのがあるのに、既存の作品からそんなに間を開けてコンテンツを出されても冷めちゃうよ。
というかとっくに冷め切っているが。だから追加コンテンツは好きじゃないんだよな。これなら今まで通りGという形にして新作の体で出してくれた方が良かった。
2019年秋配信予定。
・デスティニーコネクト
と思ったが、今回はフル3Dで作られたRPGのようで、情報を見る限りではかなり力が入った大作のように見える。
見た感じ、フィールドやダンジョンという概念は無さそうで、一つの都市を舞台にしているっぽいな。予算節約のためかも知れないが、そういう世界設定がストーリーに活かされているのなら別に問題はない。
日本一は力作とそうでないゲームの落差が激しいので判断が難しいが、とりあえず買ってみようかなと思わせる何かはある。
2019年2月28日発売予定。
・EVE リバーステラー
やったことないけど、よく聞くタイトルではあるね。菅野ひろゆきって人が作ったんだっけか。
この人もアドベンチャーゲームの枠組みでは有名だけど、俺はあまり馴染みがない。PCのアダルトゲームがメインだから。
でも、プレイしたゲームもある。この世の果てで恋を唄う少女YU-NOってやつ。いやー、あれは長かった。クリアーするまで70時間くらいかかったよ。ゲーム業界は人が趣味に使える時間を過大評価しすぎ。
一応全てのエンディングを見たけど、ストーリーはそこまで好きな部類ではない。でも、70時間も費やすなんて面白いと感じる部分が無ければできないわけで、間違いなく魅力はあった。あのゲームは、話に臨場感があるのが良かった。
アドベンチャーゲームなのでしょせんは紙芝居で、基本は文字と絵を見るだけ。なのに、臨場感があるんだよな。
と、いうのも、プレイヤーが介入できる部分が非常に多くて、選択肢による分岐はもちろん、体験したストーリーの順番によってルートの進行が変化したり、特別な条件を達成することで現れるアイテムを探したり、と、普通に読むだけではクリアー出来ないようになっていて、真相に至る道を探すために、あーでもない、こーでもないとプレイヤーは奔走させられる。
真相を求めて駆けずり回る主人公の好奇心と焦燥感溢れる体験を、テキストゲームでありながらプレイヤーは共有することができるわけだ。
故に何回もシナリオのフローチャートを行き来する必要があるのだが、やり直せる箇所は特殊なアイテムを使用した時点のみ。そのアイテムも最大で8個しかないのでセーブ地点を作りまくることはできない(セーブ地点を置き直すことは可能なので詰むことはない)
攻略的な意味では非常に面倒で快適性に欠けるシステムだが、このセーブというシステムはストーリーと世界観に密接に連動していて、プレイヤーの行動を主人公のアクションとしてメタ的な含みを持たせてリンクさせている。
単なる読み物に収めることなくゲーム性を作り、しかも機械的に攻略するのではなくそこに世界観に結び付いたシステムを絡めている。故に、物語に臨場感を感じ取れる。まさにゲームだからこそ出来るストーリー体験だった。素晴らしいゲームデザインであると思う。
脱線しまくったが、EVEは新作だけなら買わなかった。しかし初代のリマスターが付いてくるらしいので購入決定。
2019年4月25日発売予定。
・スタンリーパラブル ウルトラデラックス
というゲームらしく、なんかよく分からんが面白そう。日本でも出してね。
2019年発売予定。
・ファークライ ニュードーン
そういえば、5の最後で核?爆弾が落ちて凄いことになってたな。記憶はあやふやだけど。唐突すぎてビビったが、まさか新作に繋げるための布石だったとはね。
しかし今年5が発売したばかりなのにもう来年の2月に新作とは仕事が早いというか、ビジネスライクというか。
世紀末の世界が舞台だから色々変わってるんだろうけど、結局いつものファークライなんだろな。
2019年2月15日発売予定。
・ヤクルトの話
オフシーズンになってから全く動きがなかったが突如降って湧いた日本ハムとのトレード。スワローズは秋吉・谷内、日本ハムは高梨・太田。
秋吉は日本代表にも選ばれたことがある投手。圧倒的に打者有利の神宮が本拠地で通算防御率2点台は並大抵のことではないが、3年連続60登板の勤続が影響してかここ2年は成績が落ちている。
谷内は20台後半の内野手。数年前に4割近く打ってた時期があったけど、藤浪に指を折られてから下降線。
お相手の方だが、パリーグのことはよく知らない俺でも、高梨の名前くらいは聞いたことがある。新人王を取ったことも知っている。wikiを見たが、3年連続で主に先発として100イニング投げてるし、それなりの選手のように見える。
太田は知らない。最初は大田泰示だと思ってそんな夢みたいな話があるのかと歓喜したが、大田ではなくて太田の方だった。若いし将来性はありそう。
太田以外で共通しているのは、実力はあるけど成績が下降気味ということか。そういう選手は環境を変えた方が良いキッカケになるかもね。チーム事情を考えても先発投手と若手の内野手は足りない状況だし、選手にとってもチームにとっても良いトレードなのでは?
しかしトレードは結局のところ足し引き0の入れ替えであって、補強ではない。こんなんで誤魔化して貰っては困る。
再来年はオリンピックによって神宮がほぼ使えないし、3年後には山田がチームにいるか怪しいし、狙い目は来年しかないと思うんだけどね。悠長に育成ばかりしてたらいつまでたっても優勝できないよ。
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