マンネリ
PS4とXboxOneのアクションゲーム。開発はクリスタルダイナミクス。
ララクロフトを主人公とするトレジャーハントアドベンチャー。
トレジャーハントと言えば、アンチャーテッドという凄いゲームがあり、どちらもやってることは基本同じだが、本編の演出に特化しているアンチャに対して、トゥームレイダーは寄り道が豊富でゲームプレイに幅があるという特徴がある。
今作のトゥームレイダーはその特徴を徹底的に伸ばしてきた。とにかく作り込みが凄い。寄り道である宝探しの謎解きや仕掛けのクオリティは完全に本編レベル。サブの範疇を超えている。しかもそれが20個近くあるのだから恐れ入る。
クリアーしても大したものは貰えないが、単純に面白いからどんどん寄り道をしようという気持ちになる。
あとはいつも通りのトゥームレイダー。いつも通り超人的なララクロフトさんが、いつも通り超人的なアクションで、あり得ない困難を突破する。こんなの絶対無理だろ・・・というシチュエーションを、己の身体とピッケル一つで何とかしてしまうのが痛快。
しかし今作は戦闘が全く面白くなかったな。前作は状況に合わせて戦い方を考える楽しさがあったのに、今作はステルスが中心になったせいで戦略性は完全に消えた。
そのステルスにしても、背後から刺したり、茂みに隠れて敵が近寄ったら殺したり、と、ありがちなもので、敵は基本的に後ろ向いてるし、何も考えなくてもステルスできて全然面白くない。
せめて映像的に魅せてくれたら、とも思うが、ステルスのモーションは一種類しかなく、同じ映像が流れるのみ。工夫を感じない。
反面、謎解きのクオリティとスケールは過去最高レベル。寄り道の謎解きも凄かったし、ここを担当した人は良い仕事してる。
そしてリブート版トゥームレイダーの最終章となる今作のストーリーは・・・可もなく不可もなく。トレジャーハンターの葛藤はあまり伝わってこない。
なんか途中でララクロフトさんが悪魔のように蘇って敵が震え上がるシーンがあったけど、特に伏線もなく唐突だったので、演出として謎だった。
映像は凄いし、演出も派手だが、全くいつも通りのトゥームレイダーだからもう驚きはなかった。
前作はシステム面で進化を感じたから面白かったけど、今作はアクションもつまらない。
ただ寄り道のクオリティは凄いので、メインを気にせず宝探しに夢中になりたい、という人には最高のゲーム。
もうシリーズとしてやることはやっただろうし、今作で一区切り付けるのは正解だね。
コメント