リアリティ



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ゲオに行く。ファミ通を読む。京極夏彦やムーの編集者が大真面目にオカルト方面から妖怪ウォッチを語っていて面白い。
妖怪ウォッチ3やりたいんだけどね。今はちょっと積みゲーがね。ノベルゲームを4本も積んでるからね。オーバーウォッチのせいで全く進まない。
さてさて、俺の今後の積みゲー予定リストはどうなってるかな?と、思い、ファミ通の新作ゲーム発売スケジュール欄を見て気になるゲームを数える。

39本。

やれやれ、俺の気になるセンサーは感度が高すぎるから困る。少しばかり精度を下げるか。

39本。

何度数え直してもこの39本がセンサーに引っかかるが、このうち購入確定は25本くらい。特に10月以降が集まりすぎてる。流石にオンライン系のゲームに入れ込んでいる場合ではない。秋からは今まで通り、浅く広く、のスタンスで行こう。FF15を除いて。

現在上映中のFF15の映画、キングスグレイブを観てきた。本編の始まりに繋がる部分を直接描いてる本格的なプロローグだった。深く話を理解したいなら、絶対に観るべき。FF15の根幹を動かすとても大きな出来事も起こるし、これを観るかどうかでストーリーへの入り込み方がかなり変わってくると思う。
それほど直接FF15にリンクする内容なので、映画館に行けないという人は、早く映像特典付きの予約に切り替えて来てね。
なに?まだ予約してないって?そもそも、あんなホスト4人のホモホモしいFFなんかやってられないだって?
と、この前知り合いに言われた。男4人パーティはFF15の核であり根幹でありここでブレたら全てが崩れてしまうことをその場で長々と言い聞かせてやろうかと思ったが、「え?そんなことよりも女の子がいた方が単純に萌えるじゃん」と言われたら、「確かに」としか言えなので、黙っていた。現実として、そういう軽いノリでFFを楽しむユーザーがほとんどだろう。
しかし、友情をテーマとし、その友情から来る旅の臨場感が本質であるFF15において、異性はパーティに間違いなく必要ない。掛け値のない友情は、どうしたって、同性同士でないと描くことはできないから。
確かに、女性がパーティにいた方が、映えるし、メリハリあるし、萌えるし、ゲームに入り込みやすい。だけど、ここを崩してしまったら、FF15のリアリティは消えてしまう。ただの普通のゲームになってしまう。
リアリティなんか必要ない。遊びやすく、間口が広い方が大切だと言う人もいるが、個性とは、そのゲームにしかない魅力とは、イコール、どこまでリアリティを追求できるかだ。
作品が目指す美学を徹底的に信じ、そして、増強するために、エゴをペタペタと貼り付けていく。作り手の考え方ありきで作られているこの構造は、一方的で、分かりにくく、不親切だが、安易なロジックで表現された表面的なテンプレートの面白さではなく、頑固で奥が深い芯の通った面白さが歴として宿る。人の心を打ち、長く愛される作品というのは、そういうものだ。
ただ、それが行き過ぎると単なる作り手にしか理解できない自己満足作品になっちゃうから、エゴと大衆性のバランス取りが一番大切なんだけどね。FF15は見た感じ、男パーティで固めているのと、オープンワールドでありながら進行はストーリーが軸になる、という点が、作り手が表現したいことのためにやっているエゴかな。全てストーリーのために構築されていたFF13と違って、今作は割とバランス重視で作られていると思う。
キャラが嫌いな人と、何でも自由じゃなきゃ嫌だという層からは叩かれるだろうが、無視すれば良い。誰もが受け入れられるゲームなんて作れるわけがないし、そもそも、そういう狙いで作られたゲームなんて何の面白味もない。

ゲオで流れていたPVを観て、少女という作品が気になる。秋に映画をやるらしいが、原作は小説。お、書いてるのは湊かなえか。小説とかこの数年で数えられるほどしか読んでないけど、この人のはスイスイ読めるから今の俺でも行けるかも。
あイタタタ・・・語り口の二人の少女、特に冷めてる女の子がちょっと痛すぎるよ。あらゆるものを捻じ曲がった視点で解釈し、情報を真っ直ぐ受け取れない。物事を達観し、全ての真理を理解した気でいる。終いには死体を見たいだなんて考え始める。一言でいうと、面倒くさい。
こいつとは友達になりたくねぇー、と思ったが、彼女が親友を大切に思う気持ちは真っ直ぐで、本物だった。感動した。あと、構成が緻密だった。あらゆる部分が綺麗に繋がり、フィクションならではのカタルシスがある。
しかし、それ以上の感想が出て来ないな。何でだろ。普通に感動したし、胸を打つ言葉も多いし、ストーリーはかなり緻密に作られている。
結局、あまりにも綺麗に話が繋がりすぎて、登場人物の感情の動きが作為的に感じられてしまうのが原因かな。最後の終わり方も、どう?パズルのピースが完璧に揃ったでしょ?と言わんばかりの構成で、青春ドラマとして入り込むよりも、そっちの方に気が散らされる事もしばしば。話的にここまで繋げる必要があるとも思えないし、因果応報が裏テーマにあるにしても、何だか安っぽく感じられてしまう。最後の最後で主人公たちに共感できないようなことさせるのも何だかねぇ。
でも、これは映像で映えそうな作品だな。映画も観に行こかな。秋まで長いから興味も冷めてそうだけど。

FF15まで、あと72日。