ユニークネス
脱臼しました。2年と5カ月ぶりです。はぁ、タイミングが悪すぎる。雪と戯れる予定だったのに。若い時に脱臼すると8割再発するとは聞いてたけど、俺はそれに当てはまらないものだとばかり思ってた。
なので引きこもってシャドウオブモルドールをやってるんだけど、これがすこぶる面白い。雑魚のヒエラルキーに焦点を当てる、というアイディアをここまでゲーム性に組み込んでくるとは。とにかくこのゲームは、雑魚に個性を感じる。
例えば、ウルクと呼ばれる雑魚には一体一体名前が与えられていて、普段は名もなき下っ端に過ぎないが主人公を倒したウルクは名前が明かされ、次に会った時には二つ名を備えた小隊長に昇格している。やられっ放しは悔しいので仕返ししてやろうとするが、一丁前に耐性なんか身に付けて強くなっており、更に部下も引き連れていて、下っ端だった時のように簡単にはいかない。
それでも何とかそいつを倒してしばらくすると、今度は更に強くなって蘇り復讐しにくる。芸も細かくて、矢で倒したら頭に装備付けて矢に対する耐性を取得して復活したり、台詞もシチュエーションに細かく対応していて蘇った時は地獄から復活したぜとか言ってきたりする。
こうした流れを経ているうちに、因縁というか、繋がりというか、知らず知らずの内にそいつとの間に歴史が生まれている。まさに宿敵という感じ。たかが雑魚なのに紛れもない個性が感じられる。自分を倒して小隊長になり上がった雑魚がどんどん昇格してどんどん強くなっていく様子を見るのは我が子の成長を眺めている感覚に近い。
そうして軍団長にまで上り詰めたそいつと対峙した時の興奮は計り知れないものがあり、剣をたがわせながら、お前こんなに強くなったんだなとか思ったりして、復讐の連鎖がこのゲームのテーマであるがその枠を飛び越えて、相手との間に絆が芽生えているのを確かに感じた。たかが雑魚にここまで愛着が湧くとは初めての感覚だ。
それでもワンパターンは否めないのでちょっとマンネリしてきたかな、と思ったところで敵を操れる力が解放。これにより遊びの幅が広がりまくり。下っ端軍団を作って数の暴力で攻めたり、軍団長の側近を操って仲間割れを起こさせたり、わざと倒されて雑魚を小隊長に仕立て上げてからそいつを操って軍団長にまでのし上がらせたりと、敵の社会を裏で糸引いて操るのが本当に楽しい。
敵のヒエラルキーをコントロールできると言うだけでも面白いが、ここまで雑魚の個性が感じられるゲームは他にない。2014年最後にしてとても面白いものに巡り会えた。
でも、総合的に見ると今年のゲームはパッとしなかったな。と言うよりは、据え置きの新作が不作だったと言った方が正しいかもしれない。
今年は、日本においてはPS4元年。海外では爆発的な勢いで普及しているが、お手軽思考の国内では全く響かず。未だ100万台すら行っていない。はっきり言ってこの状況は困る。俺は基本的に据え置きでしかゲームをやらない人間だから安定してソフトが発売される程度には普及して貰わないと非常に困る。まぁWIIUとXboxONEもあるけど、WIIUはもう任天堂専用機の未来が見え透いているし、XboxONEは国内じゃ完全に死んでるし、やはりPS4に頑張って貰わないと。
一方で相変わらずスマートフォンがゲーム市場でも存在感を見せ続けているが、これはコンソールにとってもチャンスだよね。ベクトルが違うとは言えゲーム人口の裾野は広がってるんだから。
今では据え置き至上主義である俺もゲームにそこまで興味を持ってなかった昔は携帯機思考で主に携帯電話でアプリゲームをしていた。それからモンハンを買って携帯機でゲームをやるようになり、親がBD使いたいからと言って家にPS3がやってくるもしばらくは眼中になくひたすらPSPばかりだったが、たまたま手を出したコールオブデューティーモダン4とバーンアウトパラダイスに猛烈にハマってそれから据え置きでゲームをやるようになり、今に至る。
結局、キッカケが大切なんだよな。心に残る何かに出会ってしまうと、先々までそれに左右されることが往往にしてある。俺の場合、据え置きに導いてくれたのがコールオブデューティーとバーンアウトだった。携帯電話から携帯機へと振り向かせたのがモンスターハンターだった。初めてゲームの楽しさを教えてくれたのはファミコンのドラゴンクエストだった。俺の中からゲームの存在が忘れ去られつつあった時、蘇らせてくれたのがファイナルファンタジーだった。でも、FFにハマって本格的なゲーム思考が高まっていた俺の目を携帯電話に向けたのは、チャリ走だった。
ゲームの面白さは多用であり、プラットフォームの幅が広がれば広がるほど、可能性は高まる。据え置き機には据え置き機にしか出来ないゲームがあり、携帯機には携帯機にしか出来ないゲームがあり、スマートフォンにはスマートフォンにしか出来ないゲームがある。だから本当は、プラットフォームに縛られるのはアホらしいことなんだよな。
でも時間とお金には限りがあるわけで。だから俺のゲームライフは、出来るだけ据え置きハードに捧げたい。据え置きにしか出来ないことは、ゲームに集中して臨める環境が整っていて、そのプレイスタイルに応えた熱量のあるゲームラインナップが揃っていることだ。俺はその方向性のゲームを応援したい。
来年は楽しみだね本当。据え置き機のコンテンツが久しぶりに充実しているから。次世代機に出遅れ気味の日本メーカーのタイトルも多く、バイオ・龍が如く・ブラッドボーン・FF・MGS・ペルソナ・ドラクエ、WIIUでもゼルダの伝説やゼノブレイドと、有力タイトルが揃い踏みで、これで盛り上がらないようなら諦めすら覚える。
そして、内容は明らかになりつつあるが、未だにいつ出るのか不透明なファイナルファンタジー15。まぁ来年は多分ないだろね。むしろ来年出るようなら中途半端になってそうで怖い。
今年はスクエニの新作は少なかったが、FF15の情報だけでもいくらか興奮させて貰った。世界観。映像。スケール。キャラクター。ストーリー。音楽。ゲームデザイン。まだ断片的だけど全部俺のツボ。
新しい挑戦に満ちたゲーム体験を、たっぷり時間とお金をかけてゴージャスに、しかも日本的なエッセンスもたんまり含んで作ってくれている、数少ない日本式の超大作。なるべくユーザーに媚びて、なるべくお金をかけずに、なるべくお手軽で、という安定思考のゲームが殆どになりつつある今の日本のゲーム業界で、ここまでリスクを恐れずに挑戦的なゲームを作れるのは、FFにしか出来ないことだよな。
・今年気に入ったゲームベスト5
5位『ベヨネッタ2』(任天堂/プラチナゲームス)

前作より遥かにテンポアップしアクションに集中しやすい。モーションは洗練され、敵のバリエーションも増し、アクションゲームとしても順当に進化。
特にボス戦はキレッキレのアクションが映えまくり、殺陣が凄まじく美しい。
4位『ウォッチドッグス』(UBIソフト)

ハッキングアクションをステルスを助長させる仕組みとして掘り下げたのが見事に功を奏した。漠然としたものにならず攻略の手段として存在感を見せてるし、ステルスを誘発する仕組みとして溶け込んでいる。ハッキングの雰囲気も申し分ない。停電のスケールにはビビった。
ハッキングという魅力的な題材をちゃんと活かした秀作。
3位『シャドウ・オブ・モルドール』(ワーナーブラザーズエンターテイメント/モノリス)

上に書いた通り。敵のヒエラルキーに介入できるのがとにかく新しくて遊びの幅もあり、雑魚に個性が感じられるのがとても面白い。
2位『ダークソウル2』(フロムソフトウェア)

前作で既に完成された感のあるシリーズだが、そこで停滞することなく、果敢に新しいアプローチに挑んだ新しいダークソウル。
色々と新たな取り組みがなされているが決して付け焼き刃でなく、プレイヤーの選択というテーマのもとにブレずに直結し、芯のあるゲーム体験を生み出している。そしてそれは、ソウルシリーズの醍醐味であるハードコアな難易度を良い方向に刺激している。
フィールドやレベルデザインの緻密さは失われたが、それもDLCで挽回。今回も文句無しに傑作だった。
1位『エイリアン アイソレーション』(セガ/クリエイティブアセンブリー)

倒せない無敵のエイリアン。ランダム性の強いAI。パイプやダクトなどマップに張り巡らされた目に見えない道を移動する習性。極め付けに主人公のスペックはか弱く装備もショボいときた。
ゲーム的なパターンがないためお決まりの攻略手段が一切通用せず、いつどこからどうやって現れるか分からない強大なエイリアンに対し、モーションセンサーを何千回と確認し何百回とロッカーの中に隠れ全神経を集中させてエイリアンの気配を感じ取りながら進んでいくという、現実さながらの泥臭い駆け引きと生の臨場感を作り出し、とてつもない緊張感を生み出した。エイリアンの怖さは紛れもなく本物。
爽快感は皆無だし、派手さもないが、誇張も虚飾もないありのままの世界を、自分の生の体験で彩ることができる。これぞ究極のリアル体験ゲームだ。大胆な取捨選択をして、良くぞここまで突き抜けて見せた。
・今年気に入った映画ベスト5
5位『ゴーン・ガール』(デヴィッド・フィンチャー監督)

残るものは何もないが、単純にエンタメとして面白かった。
現実に起きてもご近所の噂話で終わりそうな話をここまで深刻感たっぷりに描いて魅入らせてしまう監督の力は凄い。
4位『白ゆき姫殺人事件』(中村義洋監督)

都合の良い情報を都合の良いように解釈してしまう人間の浅はかな部分をトリックとして見事に機能させている秀逸なミステリー。その象徴としてツイッターやワイドショーが槍玉に挙げられているのは時代性を捉えたとても良い皮肉。思い込みによる記憶の曖昧さを加味せず、話の表面だけを見て好き勝手に憶測し、人をキャッチーなアイコンに仕立てあげる過程が見事に描かれている。
ドラマ性も際立っており、積み上げてきたものや人間性を他者に勝手に歪曲されて喧伝されてしまい、何が自分なのか自分自身でも分からなくなりつつある中で、自分を見つめ直し、本当の自分を見つけ出す、という展開は凄く良い。
基本的には胸くそ悪い話だが、たった一人、偽善や自己満足でもなく、主人公を本当に理解し、最後まで彼女を信じ抜いた親友との蝋燭を使ったやり取りのシーンは救いに満ちていて、グッときた。
3位『インター・ステラー』(クリストファー・ノーラン監督)

膨大な専門情報と何となくそれっぽい宇宙映像を駆使して科学考証を重ねた説得力のあるSF映画となっているのに、結局のところ話の終着点は曖昧で計算式が成り立たない愛の力に帰結するのだから大胆不敵。
愛は科学を超える。愛は時空を超える。愛があれば何でもできる。結局ノーランがこの映画で言いたいのはそういうことなのだろう。愛に対して誤魔化しなく真正面から向き合っている。気に入った。
2位『GODZILLA』(ギャレス・エドワーズ監督)

ゴジラが本当に大きくて、とても強くて、そして尊厳なる存在だった。
1位『クレヨンしんちゃん ガチンコ 逆襲のロボとーちゃん』(高橋渉監督)

久しぶりに映画で泣いちゃったからなぁ。とりあえずこのポスターはミスリードが上手いね。
・Yata of the year
3位『エイリアン アイソレーション』(セガ/クリエイティブアセンブリー)

今年のゲームで一番衝撃的な体験だった。
2位『ブレイキング・バッド』(ヴィンス・ギリガン)

連続ドラマにありがちな引き伸ばしや無意味な山場が一切なく、全部で62話もあるのに途中全くふらつくことがなかった。それでいながら毎話必ず見せ場を作っているのだから恐れ入る。
長い尺は人物の掘り下げに徹底的に使われ、人間描写が非常に深い。故に、全ての出来事に説得力があり、全ての行動にその人の人格が感じ取れる。主人公の行動原理は結局のところちっぽけなプライドを守るためだが、他人から見ればくだらないプライドでも、彼にとってはそれがどれだけかけがえがなくて譲れないものなのか、ドラマを見ているうちに気付かされる。
どこまでも堕ちていった主人公の姿は哀愁を感じるとともに、最後は清々しくもあった。
1位『クレヨンしんちゃん ガチンコ 逆襲のロボとーちゃん』(高橋渉監督)

涙が流れたのは、心が大きく揺れた証拠。これしかない。
ではでは、良いお年を。
なので引きこもってシャドウオブモルドールをやってるんだけど、これがすこぶる面白い。雑魚のヒエラルキーに焦点を当てる、というアイディアをここまでゲーム性に組み込んでくるとは。とにかくこのゲームは、雑魚に個性を感じる。
例えば、ウルクと呼ばれる雑魚には一体一体名前が与えられていて、普段は名もなき下っ端に過ぎないが主人公を倒したウルクは名前が明かされ、次に会った時には二つ名を備えた小隊長に昇格している。やられっ放しは悔しいので仕返ししてやろうとするが、一丁前に耐性なんか身に付けて強くなっており、更に部下も引き連れていて、下っ端だった時のように簡単にはいかない。
それでも何とかそいつを倒してしばらくすると、今度は更に強くなって蘇り復讐しにくる。芸も細かくて、矢で倒したら頭に装備付けて矢に対する耐性を取得して復活したり、台詞もシチュエーションに細かく対応していて蘇った時は地獄から復活したぜとか言ってきたりする。
こうした流れを経ているうちに、因縁というか、繋がりというか、知らず知らずの内にそいつとの間に歴史が生まれている。まさに宿敵という感じ。たかが雑魚なのに紛れもない個性が感じられる。自分を倒して小隊長になり上がった雑魚がどんどん昇格してどんどん強くなっていく様子を見るのは我が子の成長を眺めている感覚に近い。
そうして軍団長にまで上り詰めたそいつと対峙した時の興奮は計り知れないものがあり、剣をたがわせながら、お前こんなに強くなったんだなとか思ったりして、復讐の連鎖がこのゲームのテーマであるがその枠を飛び越えて、相手との間に絆が芽生えているのを確かに感じた。たかが雑魚にここまで愛着が湧くとは初めての感覚だ。
それでもワンパターンは否めないのでちょっとマンネリしてきたかな、と思ったところで敵を操れる力が解放。これにより遊びの幅が広がりまくり。下っ端軍団を作って数の暴力で攻めたり、軍団長の側近を操って仲間割れを起こさせたり、わざと倒されて雑魚を小隊長に仕立て上げてからそいつを操って軍団長にまでのし上がらせたりと、敵の社会を裏で糸引いて操るのが本当に楽しい。
敵のヒエラルキーをコントロールできると言うだけでも面白いが、ここまで雑魚の個性が感じられるゲームは他にない。2014年最後にしてとても面白いものに巡り会えた。
でも、総合的に見ると今年のゲームはパッとしなかったな。と言うよりは、据え置きの新作が不作だったと言った方が正しいかもしれない。
今年は、日本においてはPS4元年。海外では爆発的な勢いで普及しているが、お手軽思考の国内では全く響かず。未だ100万台すら行っていない。はっきり言ってこの状況は困る。俺は基本的に据え置きでしかゲームをやらない人間だから安定してソフトが発売される程度には普及して貰わないと非常に困る。まぁWIIUとXboxONEもあるけど、WIIUはもう任天堂専用機の未来が見え透いているし、XboxONEは国内じゃ完全に死んでるし、やはりPS4に頑張って貰わないと。
一方で相変わらずスマートフォンがゲーム市場でも存在感を見せ続けているが、これはコンソールにとってもチャンスだよね。ベクトルが違うとは言えゲーム人口の裾野は広がってるんだから。
今では据え置き至上主義である俺もゲームにそこまで興味を持ってなかった昔は携帯機思考で主に携帯電話でアプリゲームをしていた。それからモンハンを買って携帯機でゲームをやるようになり、親がBD使いたいからと言って家にPS3がやってくるもしばらくは眼中になくひたすらPSPばかりだったが、たまたま手を出したコールオブデューティーモダン4とバーンアウトパラダイスに猛烈にハマってそれから据え置きでゲームをやるようになり、今に至る。
結局、キッカケが大切なんだよな。心に残る何かに出会ってしまうと、先々までそれに左右されることが往往にしてある。俺の場合、据え置きに導いてくれたのがコールオブデューティーとバーンアウトだった。携帯電話から携帯機へと振り向かせたのがモンスターハンターだった。初めてゲームの楽しさを教えてくれたのはファミコンのドラゴンクエストだった。俺の中からゲームの存在が忘れ去られつつあった時、蘇らせてくれたのがファイナルファンタジーだった。でも、FFにハマって本格的なゲーム思考が高まっていた俺の目を携帯電話に向けたのは、チャリ走だった。
ゲームの面白さは多用であり、プラットフォームの幅が広がれば広がるほど、可能性は高まる。据え置き機には据え置き機にしか出来ないゲームがあり、携帯機には携帯機にしか出来ないゲームがあり、スマートフォンにはスマートフォンにしか出来ないゲームがある。だから本当は、プラットフォームに縛られるのはアホらしいことなんだよな。
でも時間とお金には限りがあるわけで。だから俺のゲームライフは、出来るだけ据え置きハードに捧げたい。据え置きにしか出来ないことは、ゲームに集中して臨める環境が整っていて、そのプレイスタイルに応えた熱量のあるゲームラインナップが揃っていることだ。俺はその方向性のゲームを応援したい。
来年は楽しみだね本当。据え置き機のコンテンツが久しぶりに充実しているから。次世代機に出遅れ気味の日本メーカーのタイトルも多く、バイオ・龍が如く・ブラッドボーン・FF・MGS・ペルソナ・ドラクエ、WIIUでもゼルダの伝説やゼノブレイドと、有力タイトルが揃い踏みで、これで盛り上がらないようなら諦めすら覚える。
そして、内容は明らかになりつつあるが、未だにいつ出るのか不透明なファイナルファンタジー15。まぁ来年は多分ないだろね。むしろ来年出るようなら中途半端になってそうで怖い。
今年はスクエニの新作は少なかったが、FF15の情報だけでもいくらか興奮させて貰った。世界観。映像。スケール。キャラクター。ストーリー。音楽。ゲームデザイン。まだ断片的だけど全部俺のツボ。
新しい挑戦に満ちたゲーム体験を、たっぷり時間とお金をかけてゴージャスに、しかも日本的なエッセンスもたんまり含んで作ってくれている、数少ない日本式の超大作。なるべくユーザーに媚びて、なるべくお金をかけずに、なるべくお手軽で、という安定思考のゲームが殆どになりつつある今の日本のゲーム業界で、ここまでリスクを恐れずに挑戦的なゲームを作れるのは、FFにしか出来ないことだよな。
・今年気に入ったゲームベスト5
5位『ベヨネッタ2』(任天堂/プラチナゲームス)

前作より遥かにテンポアップしアクションに集中しやすい。モーションは洗練され、敵のバリエーションも増し、アクションゲームとしても順当に進化。
特にボス戦はキレッキレのアクションが映えまくり、殺陣が凄まじく美しい。
4位『ウォッチドッグス』(UBIソフト)

ハッキングアクションをステルスを助長させる仕組みとして掘り下げたのが見事に功を奏した。漠然としたものにならず攻略の手段として存在感を見せてるし、ステルスを誘発する仕組みとして溶け込んでいる。ハッキングの雰囲気も申し分ない。停電のスケールにはビビった。
ハッキングという魅力的な題材をちゃんと活かした秀作。
3位『シャドウ・オブ・モルドール』(ワーナーブラザーズエンターテイメント/モノリス)

上に書いた通り。敵のヒエラルキーに介入できるのがとにかく新しくて遊びの幅もあり、雑魚に個性が感じられるのがとても面白い。
2位『ダークソウル2』(フロムソフトウェア)

前作で既に完成された感のあるシリーズだが、そこで停滞することなく、果敢に新しいアプローチに挑んだ新しいダークソウル。
色々と新たな取り組みがなされているが決して付け焼き刃でなく、プレイヤーの選択というテーマのもとにブレずに直結し、芯のあるゲーム体験を生み出している。そしてそれは、ソウルシリーズの醍醐味であるハードコアな難易度を良い方向に刺激している。
フィールドやレベルデザインの緻密さは失われたが、それもDLCで挽回。今回も文句無しに傑作だった。
1位『エイリアン アイソレーション』(セガ/クリエイティブアセンブリー)

倒せない無敵のエイリアン。ランダム性の強いAI。パイプやダクトなどマップに張り巡らされた目に見えない道を移動する習性。極め付けに主人公のスペックはか弱く装備もショボいときた。
ゲーム的なパターンがないためお決まりの攻略手段が一切通用せず、いつどこからどうやって現れるか分からない強大なエイリアンに対し、モーションセンサーを何千回と確認し何百回とロッカーの中に隠れ全神経を集中させてエイリアンの気配を感じ取りながら進んでいくという、現実さながらの泥臭い駆け引きと生の臨場感を作り出し、とてつもない緊張感を生み出した。エイリアンの怖さは紛れもなく本物。
爽快感は皆無だし、派手さもないが、誇張も虚飾もないありのままの世界を、自分の生の体験で彩ることができる。これぞ究極のリアル体験ゲームだ。大胆な取捨選択をして、良くぞここまで突き抜けて見せた。
・今年気に入った映画ベスト5
5位『ゴーン・ガール』(デヴィッド・フィンチャー監督)

残るものは何もないが、単純にエンタメとして面白かった。
現実に起きてもご近所の噂話で終わりそうな話をここまで深刻感たっぷりに描いて魅入らせてしまう監督の力は凄い。
4位『白ゆき姫殺人事件』(中村義洋監督)

都合の良い情報を都合の良いように解釈してしまう人間の浅はかな部分をトリックとして見事に機能させている秀逸なミステリー。その象徴としてツイッターやワイドショーが槍玉に挙げられているのは時代性を捉えたとても良い皮肉。思い込みによる記憶の曖昧さを加味せず、話の表面だけを見て好き勝手に憶測し、人をキャッチーなアイコンに仕立てあげる過程が見事に描かれている。
ドラマ性も際立っており、積み上げてきたものや人間性を他者に勝手に歪曲されて喧伝されてしまい、何が自分なのか自分自身でも分からなくなりつつある中で、自分を見つめ直し、本当の自分を見つけ出す、という展開は凄く良い。
基本的には胸くそ悪い話だが、たった一人、偽善や自己満足でもなく、主人公を本当に理解し、最後まで彼女を信じ抜いた親友との蝋燭を使ったやり取りのシーンは救いに満ちていて、グッときた。
3位『インター・ステラー』(クリストファー・ノーラン監督)

膨大な専門情報と何となくそれっぽい宇宙映像を駆使して科学考証を重ねた説得力のあるSF映画となっているのに、結局のところ話の終着点は曖昧で計算式が成り立たない愛の力に帰結するのだから大胆不敵。
愛は科学を超える。愛は時空を超える。愛があれば何でもできる。結局ノーランがこの映画で言いたいのはそういうことなのだろう。愛に対して誤魔化しなく真正面から向き合っている。気に入った。
2位『GODZILLA』(ギャレス・エドワーズ監督)

ゴジラが本当に大きくて、とても強くて、そして尊厳なる存在だった。
1位『クレヨンしんちゃん ガチンコ 逆襲のロボとーちゃん』(高橋渉監督)

久しぶりに映画で泣いちゃったからなぁ。とりあえずこのポスターはミスリードが上手いね。
・Yata of the year
3位『エイリアン アイソレーション』(セガ/クリエイティブアセンブリー)

今年のゲームで一番衝撃的な体験だった。
2位『ブレイキング・バッド』(ヴィンス・ギリガン)

連続ドラマにありがちな引き伸ばしや無意味な山場が一切なく、全部で62話もあるのに途中全くふらつくことがなかった。それでいながら毎話必ず見せ場を作っているのだから恐れ入る。
長い尺は人物の掘り下げに徹底的に使われ、人間描写が非常に深い。故に、全ての出来事に説得力があり、全ての行動にその人の人格が感じ取れる。主人公の行動原理は結局のところちっぽけなプライドを守るためだが、他人から見ればくだらないプライドでも、彼にとってはそれがどれだけかけがえがなくて譲れないものなのか、ドラマを見ているうちに気付かされる。
どこまでも堕ちていった主人公の姿は哀愁を感じるとともに、最後は清々しくもあった。
1位『クレヨンしんちゃん ガチンコ 逆襲のロボとーちゃん』(高橋渉監督)

涙が流れたのは、心が大きく揺れた証拠。これしかない。
ではでは、良いお年を。
コメント
コメント一覧 (6)
昨年は仰る通り据え置きは少し不作だったように思います。
おととしが豊作だったせいかもしれません。
その分今年は期待大です!
個人的にFF15は2015年末を予想しています。
最近のFFは冬が多いですし。零式からのスパンも丁度いいかと。
でもFF以外にも注目作がたくさんでるので本当に楽しみです!
やたさんの忌憚ない感想も楽しみにしてます。
今年も頑張って下さい(^-^)/
それはともかく、妖怪ウォッチは売れるかどうかも分からない時期に作られた1でさえ、「ポケモンより丁寧に作られているんじゃないのか」と思う程よくできてて、運だけじゃなくて、子供が好きになるゲームを作ってきた技術はだてじゃないなと思いましたね。
あとシャドウオブもルドールの「敵の社会を裏で糸引いて操る」というシステムは、スカイリムの様なゲームにぴったりはまりそうで、今後ものすごい可能性を
感じました。
今年もブログ楽しみにしています!またFFへの熱い思いを聞かせてください。
おめでとうございます!
FF15の発売時期は微妙なところですね。今年はないかなと思いましたが、社長が抱負でブロックバスター作品を出すと言ってるのでもしかしたらあるかも。
確かに、アイディアの詰め込みやシステムの構築など制作で難航しそうなゲームの基盤はもう完成していて、あとはひたすら物量を詰め込むだけらしいので、人海戦術次第で多分いくらでも進捗スピードを上げられると思うんですよね。スタッフ動員しまくって必死に作れば今年発売はあるかもしれません。
おめでとうございます!
妖怪ウォッチは当てる気満々で作られたゲームなのでかなり気合は入ってたでしょうね。レベルファイブは子供向けだからといって手を抜かないのが偉いです。まぁ当たり前の心掛けですけど。
そうなんです。モルドールの階級システムはオープンワールドとマッチしてるんですよね。今作はまだヒエラルキーの階段が少ないので次作でもっとスケールを大きくして欲しいな。
おめでとうございます!
俺は据え置きのスタイルが好きだし、ゲームソフトで言えばFFのような挑戦的で日本テイストの強い大作が好みです。でも一番思うのは、色んなゲームがどんどん生まれて欲しい、ということなんですよね。
世の中には様々なエンターテインメントがありますが、ゲームの進化と変化の速さは群を抜いています。初めは点と線の表現しかできず、実現可能なアイディアの範囲も限られていましたが、たった40年かそこらで今では実写と見間違えるレベルにまでなり、どんな発想でも形に出来るまで技術は向上しました。
またゲームはとても柔軟で、コンソール、携帯機、アーケード、パソコン、モバイル、モーションコントロール、二画面、タッチ、3D、バーチャルリアリティ、オンライン、ソーシャルなど、様々な形態が存在する中でそれに合わせてゲームの形は変化し、それぞれ独自の魅力を発揮しています。
ゲームの一番の特徴は、多様性だと思うんですよね。だから据え置きやFFのスタイルを全てのゲームに当てはめて欲しいとは思わないです。もちろん俺好みのゲームが増えるのは嬉しいですが、それぞれのゲームがこういうものを作りたいという確固としたテーマを持って、それに向かって突き進む。これを最も大切にして欲しいです。何かに縛られていたら可能性は広がりませんから。
FFの話をしても反応が薄くて空回りしてるなぁと思いつつも書かずにはいられないんですが、そういう意見があって嬉しいです。
ただ今年もFF15の話はバリバリしていきますが、FFシリーズの話はちょっと抑えます。多分みんな聞き飽きただろうし。