秀でた部分は何もないが、普通に面白いシューティングゲーム




2014-06-11-22-05-42


PS4とPS3とXbox360のシューティングゲーム。開発はマシーンゲームス。

探索あり、ステルスあり、もちろんドンパチもあり、のFPS。マップも一本道でなく色々なルートがある。
これだけ聞くと面白そうだが、ステルスのバランス調整は凄くいい加減だし、探索してもあまり報われないし、複数ある潜入ルートも道によって劇的に戦い方が変わるわけでもなく、シューティング以外の作り込みは凄く甘い。
でも、これくらい緩いのは個人的にはアリ。上の内容は言い換えると、ステルスは敵の配置や動きのルーチンを複雑に考える必要なくサクサク暗殺が決まる。
マップに関しては探索したところで大して実利的なメリットがないから隅々までゴミ一つ残さず歩き回れという強迫観念に悩まされることがない。
複数ある潜入ルートも大して違いがないので勢いで突き進める。
あんまりステルス要素が強すぎるとスタイリッシュにプレイしたいという気持ちが強くなるし、探索が深いと隅々まで歩き回らないと気が済まなかったりして、結果的にテンポが悪くなり面倒になってやめてしまうというパターンが今まで何回もあったが、その点このゲームは気合い入れてプレイするだけ無駄と言わんばかりに作り込みが甘いので気が楽。
ゲームの底は浅いが、それぞれの要素は互いを邪魔せずにまとまっていて、単調なプレイを防ぐ程度のメリハリは生んでいる。このヌルーいバランス取りが俺的にはツボだった。

他のFPSと違って継続的な要素もあり、アイテムを集めてHPの最大値を上げたり、一度手に入れた武器は特定の場面を除いてずっと使えたりするのがRPG的な感覚でそこも面白い。
ただ色々な武器を好きな時に使えるのは良いが操作性が問題。△ボタンで簡易に持ち替えができる銃は2つまで。セットしている武器以外の持ち替えはホイール選択で行うのだが、何故か今手に持っている武器ではなくサブの銃と入れ替えするという極めて直感的でない仕様になっているので非常に混乱する。それに加えてホイール選択時にカーソルが滑りまくるので意図しない武器を選択しがちだし、操作性に関してはかなりイライラした。
あとホイールに二丁持ちの項目があるけどこれ邪魔なだけでいらないだろ。十字キー押せば二丁持ちできるわけだし。

世界観はナチスが第二次世界大戦に勝利して世界を牛耳っているという話。ストーリー的に面白いところはないが、敵がナチスなため人間扱いしない容赦のない演出が目を引く。顔が焼け爛れたり、四肢が吹っ飛んだり、肉がえぐれて肋骨が突き出ていたり、とグロ満載で、ナチ相手なら何やっても良いよね?という畜生な声が聞こえてくる。ドン引きするほどやりたい放題やっていた。
ストーリーは面白くないが、海に潜ったり、月に行ったり、中世ちっくな城に潜入したりして、色々な場所で戦わせてくれるので12時間程度とFPSにしてはボリュームのある内容でもダレがこなかった。

テンポが良いし、単調じゃないし、ボリュームもある、悪くないゲームだった。色々な要素がバランス良くまとまっている。メインテーマの音楽もカッコ良い。
でも、このゲームだからこそという強みはない。そこが最大の欠点かな。