亡者日記。ネタバレ注意




ダークソウル2のプレイ日記を始めます。今日からこのブログはダークソウル一色になりますので、このゲームに興味のない人はご容赦下さい。
前置きはこのへんにしといてさっそく始めます。協力プレイと攻略サイトは使わないことを信条にやっていきたいと思います。
あと、今回は実験的にキャラクター視点で書いてますが、面倒になったらいつもの形に戻します。ネタバレ満載なので注意。


ー呪いの印。その印が現れた者は、全てを奪われた。過去も、未来も、光も、そして自分が人間だったという証明も。やがて人は人でなくなり、亡者となる。
遥か北の地、果てしない壁の先にある国、ドラングレイグ。そこには人間性を取り戻す力、ソウルがあるという。
呪われた者は、導かれるようにして門を潜り、彼の地へ訪れた。そしてまた一人・・・

唐突だった。ある朝いつものように目覚ましの鳴り響く音にうんざりしながら布団の中で10分間たっぷりうだうだしあと這い出て洗面所に行き顔を洗って鏡を見たら、俺の顔が俺でなくなっていた。端的に言うとゾンビのようだった。これはまさかと思って右手を見ると、案の定焼き印を押されたあとのような傷が浮かび上がっていてあちゃーと額に手を当てる。まさか俺がこうなるなんて。
右手のこれは呪いの印。噂には聞いていた。その印が現れた者は、人でなくなると。その時はそんな馬鹿なことがあるかと鼻で笑っていたが、そんな馬鹿な話が現実になることもあるのだ、世の中には。
流石にこの顔は世に出しちゃマズイだろと思ったので仕事を休んで部屋に引きこもり、サボれる大義名分を得られたしこの身体も悪くないなぁとしばらくニート生活を満喫していたのだが、長い間姿を見せないことに心配した母親が俺の住んでいるアパートまでやってきて事態は急展開。俺は必死に居留守で耐えるのだが母の粘りは執念強く何日も通い詰めてきて最終的に大家から借りた鍵で強行突破され、面と向かって対面することになる。母は発狂した。その叫び声に釣られてやってきた隣の住人も俺を見て慌ただしくどこかに電話をかけ始め、いよいよ騒ぎが大きくなることを予感し、俺は逃げ出した。
どいつもこいつも、俺を顔だけ見てまるで人間じゃないかのような扱いしやがって。人は顔じゃなくて心だろうが。人でなくなるというのは、見た目だけじゃなくて、こうやって社会的に抹殺されるということなのか?
だが、他人に責任をなすりつけてはいけない。本当に自分が人間であるというのならあの場から逃げずにちゃんと話し合えば良かったのだ。逃げたということは自分が人外であることを認めたようなものだ。
実際、俺は自信がなかった。あの日以来、記憶は急激に失われ始めていた。実を言うと母親の事も顔を見合わせた時、誰このおばはんという感情しか湧かず、ドアの前でお母さんよーとしきりに言っていたのでじゃあきっと母親なのだろうと思っただけだ。
消えかかっていたのは記憶だけではない。自分が今まで積み重ねてきた人生の経験値、心のひだまでもが失われつつあった。俺は自分のアイデンティティを見失い、もはや自分で自分が分からなくなっていた。何の信念もなく、ただ生きているだけだ。それって、死んでいるのと同じじゃないのか?いや、もしかしたら俺は本当は死んでいるのかもしれない。

ー呪われた者が人間の理性を取り戻す方法はただ一つ、ドラングレイグという国に行ってソウルを得ることだー

これは、誰の言葉だっけ。全く思い出せないけれども、記憶が薄れつつある中でこの言葉だけは忘れないように何度も頭の中で反芻してきた。俺に残された最後の寄る辺。
ドラングレイグなど聞いたこともない地名だが、どこに迎えば良いのかは何となく分かっている。

ー呪われ人は引き寄せられるようにしてその地を目指すー

これもあいつの言葉だ。今ならその言葉の意味がよく分かる。
旅は長くなるだろう。近くにあったズタボロのフードをすっぽりと被り、自分の顔を隠す。明らかに変質者だが、この顔を見られるよりはマシだ。
俺は俺を取り戻すため、ドラングレイグを目指す。

えー、早くも面倒になってきたので次から普通に書いていきます。