始めました




2月22日。待ちにまったPS4の発売日。予約していた家電量販店まで買いに行く。開店のちょっと前に着いたが殆ど並ばずに買えた。そのあと唐突にコントローラの充電器スタンドが欲しくなり違う家電量販店に行ったが、本当に今日最新ハードの発売日なのかと疑いたくなるほどゲームコーナーは閑散としていて全く盛り上がっていなかった。海外では既に500万台突破と異例のスピードで普及しているが、携帯機王国日本ではこれが現実なのか。実に幸先が悪い。
と思っていたが、土日の二日間で32.2万台売れたらしい。VITAやWIIUを上回る出足だ。結構良い数字だな。ただ消費税増税前の駆け込み、特典のある初回版、コア寄りのハード、最新のハードなら無条件で買う固定層の存在、などを考えると単に最初に偏っただけな気もする。ソフトのラインナップを見ても継続的に訴求できるだけの魅力があるとは思えず、これ以後かなりの下げ幅で失速する可能性は高い。
とは言え、最近のプレステハードは徐々にソフトを集めてジワジワ普及させるという流れなので長い目で見る必要はあるな。

家に帰り、早速開封の儀を厳かに始めようとしたが、メールの着信があることに気付く。友人からで、今仕事終わってそっちに向かってるから、PS4開封するの待ってくれとのこと。こんなこともあろうかとコントローラはもう一つ買っておいた。パーティは人数が多い方が良い。
一時間ほど悶々とした時間を過ごしたあと、友人がやって来る。何故か二人いる。一人は顔も見たことない知らない人だ。あんた誰?え、ゲームが大好きで最新ハードを一目見たかったって?よし、握手しよう。俺とあんたはもう友達だ。

開封。何か箱はマトリョーシカ人形みたいに二重構成になっているらしく、紙のスリーブでコーティングされていた。このスリーブが実に鬱陶しく、破れないように箱を取り出すのがとても大変だった。取り出したあとも場所とるから邪魔だし。かと言って捨てるのは気が引ける。
箱の中身は、本体と電源アダプタ、コントローラにヘッドセット、あとは説明書と、やたらごちゃごちゃしていたWIIUと比べて非常にシンプルな構成。流石に本体サイズは流石にWIIUより一回り大きいけど。横置きだとかなり場所を取るのでちゃんと立て置きスタンド買っておきました。
スタンドと本体をジョイントさせて立ててみるのだが、何かフラフラしていて心ともない。マットの上だからか?いやでもPS3のスタンドは動かざるごと山の如くしっかり立っているんだがな。まぁいいか。

いよいよ電源を付ける。PS4のラインが光った。起動した証だ。
ところがモニターに画面が映らない。PS4は確かに起動しているはず。最初だから少し時間がかかるのかな。
・・・5分後。おかしい。未だに画面は青いまま。これモニターがおかしいんじゃないのか?まさかこのタイミングで壊れた?嘘でしょ。
壊れていたのは俺の頭でした。PS3と同時接続するため購入したHDMIセレクターに繋いでいたのに、切り替える作業を忘れていた。そりゃ映らないわけだ。
さぞかし最初の設定は面倒だろうと思いきや、プレイヤー側で行う設定はIDの引き継ぎくらいで、モニターの設定、時間の設定、ネット接続の設定、全て自動で行ってくれた(ネットの設定は無線だと手順が必要かも)。IDも引き継ぐだけなのでメルアドとパスワードを入力するだけで終わり。最近のゲーム機は買ってからゲームを始めるまでが面倒くさいという固定概念を払拭する驚きのお手軽さだ。

メニュー画面は三層構成。横ラインと縦ラインにアイコンが並んでいたPS3のクロスメディアバーから大幅に変わり、メインのアイコンは全て真ん中の層に納められているのでスッキリしており、パパッと直感的にアイコンを選択できるようになった。コメントやお知らせなどはアイコンに合わせるだけで上の層に情報が表示されるので凄く快適。
ただその分煩雑になっているのがコンテンツ画面。これは下の層に位置する。音楽や動画、体験版、DLゲーム、ディスクゲームのインストールデータなど全てコンテンツ項目に押し込められているためかなりゴチャゴチャしていて見にくい。そのくせ並び替え機能やフォルダ機能もない。今はまだ良いがコンテンツ保存数がどんどん増えていったら収拾が付かなくなる気がする。ただでさえPS4はインストール必須のコンテンツばっかりなんだし。

感動したのがPSストアの快適さ。PS3でストアを動かしたことのある人は分かると思うが、とにかく読み込みが遅いわカクカクしてるわしょっちゅうフリーズするわで使いものにならなかったあのポンコツストアが劇的な変化を遂げていた。ストアのアイコンを押した次の瞬間にはもう中に入っているし、ストア内の動きも恐ろしくサクサクで全くストレスなし。
とりあえずPSプラスのフリープレイゲームであるレソガンとコントラスト、あと無料で付いてきたナックを落としておく。初回版のPS4購入者には全て3ヶ月無料分のPSプラス利用権とナックが付いてくる。

さっさとゲームを始めろという声が煩いのでゲームを始めることにする。購入したディスクゲームはキルゾーン、龍が如く、バトルフィールド、トゥームレイダーの4本。
PS4の性能を堪能するなら専用ソフトとして作られているキルゾーンしかないでしょということでキルゾーンをディスクイン。いきなり40Gものインストールを求められてぶったまげる。PS4はディスクゲームでもフルインストール必須なのか?
しかし5分と待つことなくゲームは始められた。PS4はインストールの最中でもゲームをプレイすることが出来るのだ。取り込みのスピード自体も劇的に早くなっており、PS3と比べて10倍くらいスピードアップしてるんじゃないかと言うほどの勢い。ダウンロードの速度ってネットワーク回線よりもハードの性能に左右されるんだなぁと今更ながら思った。

キルゾーンをプレイ。ハード性能が一番分かりやすく現れるのはグラフィックだが、その映像は凄いことになっている。これぞ次世代と呼べる超絶クオリティ。動きも滑らかだし凄い。でも映像が綺麗なだけにモーションやフェイシャルの微妙さが目立って萎える。
ゲームとしては普通につまらなかった。OWLと呼ばれるファンネルを使ったアクションと複雑なマップ構成がゲームの幅を広げているように見せているが、実際はOWLの持つ4つの機能のうち3つは役立たずで結局使い道がシールドくらいしかないし、ステルスを求める仕組みやレベルデザインを敷いていながら敵の索敵が超敏感でロクに隠密できないというチグハグなバランス調整のせいで、一体どう遊ばせたいのか良く分からないことになっていた。マップが複雑なのも本当に無駄に複雑なだけで、それによって攻略のアプローチが広がっているわけでもなく、逆に進行ポイントが非常に分かりづらいせいでどこに行けば良いのか迷いまくることが頻発し、テンポが阻害されまくる。
でも技術の凄さは感じられるのでPS4の性能を体験するベンチマークソフトとしては十分すぎるし、元々キルゾーンには大してゲーム内容を求めてなかったので役割は果たしていると言える。

結局キルゾーンで盛り上がったのはタイトルコール時にイーグルビューで映される近未来的な都市風景の様子だけで、それ以後はあまりのテンポの悪さに微妙な空気になる。
というわけで他のゲームに移行。お次はナック。ダウンロードとインストールはキルゾーンを一時間くらいプレイしていた間に終わっていた。

二人同時プレイできるということで、ナックを始めたが、コントローラを二つ繋いでも二人プレイが始められない。チュートリアルだから?と思って単調でやたら長いチュートリアルを終わらせても、二人で遊べない。
それだけでなく、このゲームをプレイしていると異様な眠気が襲ってくるという現象が発生したのでさっさとやめて次のゲームに。何か地味な上に単調だった。率直に言って退屈。
お次はレソガン。微妙なゲームばっかでPS4大丈夫かという空気になりつつあったが、これが大当たり。

レソガンはスクロールシューティングゲーム。と言っても画面が流れる普通のスクロールシューティングではなく、円柱状にぐるりと囲まれたステージ構成が最大の特徴。
ステージはウロボロスの輪のように一つの円柱で完結しているため、普通のスクロールシューティングのように画面が流れるまで先に進めないということがなく、どこまでもグルグルと動き回れる開放感がまず大きいし、敵が次々と現れるのでテンポも良く、途切れなく倒し続けることがハイスコアに繋がるのもスコアアタックの仕組みとして面白い。囚われた住人が攻撃されないようカバーしたり、救助ポイントに運んだりというのもループステージだからこそできる仕組みで良い。救助すれば強化アイテムが貰えるので燃える。
また、円柱ステージの形状により、見渡せる範囲が広く四方どこから敵が現れてもすぐ反応できるし、3Dと違って敵との距離感が明確で感覚的にプレイできる横スクロールならではの強みも失われておらず、とにかく直感的にプレイできる。ボスもステージの形を利用したギミックがふんだんに含まれていて最高に熱い。
既存の横スクロールを覆す新しさとそれによって可能となったギミックが面白く、それでいながら横スクロールの特徴も壊していない。ループステージはシューティングのエポックと言って良いくらいのアイディアだ。まさしく次世代のシューティングゲームと呼ぶにふさわしい内容。素晴らしい。
グラフィックも文句無しで、特にエフェクトの派手さと煌びやかさは凄い。ボムを使うと衝撃波がステージ全体にグルりと波状で伝わっていくエフェクトはカッチョ良すぎて震えた。
ただ画面がガチャガチャしすぎて見にくいのと、情報量が詰まりすぎで把握しにくいのは割と大きな欠点。シューティングゲームは画面情報がごった返しているので如何に分かりやすく伝えるかが重要だが、このゲームは映像の見た目に傾きすぎている感がある。慣れの問題もあるけどね。

キルゾーンやナックとは打って変わってレソガンは多いにボルテージが上がった。結構難しくてすぐ死ぬので、交代しながらプレイできたのも大きい。こんな素晴らしいゲームがフリープレイとして遊べるのだからソニー太っ腹すぎるぜ。

続く