神様になれるゲーム




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PSVITAのアクションゲーム。開発はmedia molacule。

神ゲーであり紙ゲー。ゲームの出来上がりを言っているのではなく、世界観的な意味として。具体的に言うと、このゲームの舞台は紙で作られているのがまず一つ。工作で作られたような手作り感溢れる世界はファンタジー色を押し出していて冒険している気分を強めてくれている。
そしてもう一つはプレイヤーが神様であるとされている点。このゲームの最大の魅力でもある。
本作の主人公は自分の力では殆ど何もできない無力な存在であるため、道を作ったり敵を倒したりと言ったことは、プレイヤー自身が手助けすることになる。例えば、画面タッチで丸まった紙を広げて橋を作ったり、背面タッチで地面の紙を突き破って指で敵を倒したり、ジャイロで重力を操ってキャラを移動させたりといった感じ。
直接ゲームを触って世界を動かす、というのはまさにプレイヤーが神様になったような感覚であり、更にこのゲームはメタを気にすることなくプレイヤーの存在を神様神様と持ち上げてくれるためより一層その部分が強調されている。天を見上げると太陽の円部分にプレイヤーの顔が映されたり、自分の声が背景音として流れるのはその一環。VITAの機能をふんだんに取り入れることで、プレイヤー自身がゲームに介入しているという点を強め、プレイヤー=神様と認識付させるために活かしている。これはプレイヤーとの距離が近い携帯機だからこそできる芸当だ。

ゲームとしては普通。基本的にやってることは薄くて味気ない。仕掛けも似たり寄ったりだしな。
でも、中身はつまらなくてもプレイヤーが何者かに成れたら大抵のことはどうにかなるもんだなと海外のゲームをプレイする度に思わされる。まさか神様になれるとはね。携帯機の機能をこういう形で活かしてくる発想は凄い。
数少ないVITAならではのゲームであるし、VITA持ちならオススメ。