おわり





・シャドウタワー

操作確認の為にR1を押したらカニ歩きをし始めて落ちた。主観視点ゲームであるため足元は見えないのに、そんな事はお構いなしとばかりに平気で落下死するようなステージ構造に身震いが止まらない。流石はフロムソフトウェア。最初にプレイヤーを落下させるのはキングスからのお約束。
ゲームについては面倒くさいとしか言いようがなく、自由度や臨場感は高いので探索している感はあるが、距離感が掴みにくい平坦な映像、もっさりすぎるカメラの動き、操作性の悪さ、唐突すぎる難易度曲線、全てがプレイヤーを突き放しており、面白いと感じる前にただ面倒くさい。率直に言ってバランスは悪い。


・エコーナイト2

どうしてフロムソフトウェアは頑なにカメラのもっさりを直さないのか。いや、直せないのか。
これもキングスやシャドウタワーと同じ主観視点で進めていくゲームで、その二つより後に作られているにも関わらずカメラのもっさりさと操作性の悪さは増している。とにかく動かしにくい。耐え切れずにすぐ止めてしまった。


・LSD

意味不明。歩いてたら唐突にワープが始まり、ピラミッドを登ったり、相撲部屋にいたり、京都っぽい風情のある場所でシマウマの群れとすれ違ったりして、何の脈絡も繋がりもない場所に飛ばされまくっているうちに一日が終わり、また次の一日もワープを繰り返すのかと思ったら今度は訳のわからないポエムなテキストが流れ始め、一体何がしたいのか全く分からない。製作者は頭がおかしくなったのか。
調べてみたらこれは夢の中を体験するゲームらしい。成る程、そう考えると、場面場面が全く脈絡ないまま切れ切れに変わったり、理解不能なシチュエーションが唐突に発生したりするのは、如何にも夢っぽい。別に面白くはないが、普通なら「ユニークだけど、詰めてもどうにもならないよね」と言われて企画倒れで終わりそうなこのアイディアを一本のゲームとして作り上げてしまう勢いは凄い。
良くも悪くもこの頃は、ゲームはビジネスではなく、クリエイターのアートだったんだろな。


・ガンパレードマーチ

会話がかったるくて本番に入る前に止めてしまったので何とも言えない。NPCに触れただけで会話に入るのは勘弁して欲しい。


・シンプル1500 The宇宙飛行士

あーもう堪らない。ポッと思い付いたアイディアを全く煮詰めずそのままゲームにしてしまうこの雑さが堪らない。最初は新鮮だが直ぐに底の浅さが見えてダレるという実にシンプルらしい未完成な作り。ゲームとしては案の定つまらなかった。


・シンプル1500 The迷路

迷路を解くゲームなのかと思ったら、対戦ゲームだった。迷路の中に散りばめられた鍵を集め、相手のスタート地点に到達すれば勝ち。ボコったりロケットランチャーを撃ったり罠を仕掛けたりして相手を邪魔することも可能。
が、この対戦の部分が死ぬほどつまらないので、普通に迷路を解くゲームにすれば良かったのにと思わずにはいられない。
シンプルの特徴は、ボリュームが少なくても不満が出にくい廉価であることを利用し、テーマに忠実でまとまりのあるゲームを量産する、というところにあるが、これはアイディアを詰め込みすぎたね。


・真女神転生 if...

ひ弱で自身過剰で苛められっ子の少年、ハザマイデオはひょんなことから魔界の力を得ることになり、苛めと保健室の先生に振られた復讐を果たすため、学校を魔界に突き落としたのであった。という、かつてないほどちっぽけなスケールで繰り広げられる展開が堪らない。
とにかく、ハザマのキャラクターが素晴らしい。自己愛が強すぎるせいで誰からも理解されず、本心は皆から愛されたいと思っているのに無駄な自尊心のせいで一歩踏み出すことが出来ないという、プライドの高い人間にありがちな悪循環に陥っており、それでも何とか殻を破って恋心を抱いていた保健室の先生に告白したら振られてしまい完全に居場所をなくし、自暴自棄になって攻撃性がどんどん高まって道理は変な方向に捻じ曲がり、しかしそんな彼を見ていると哀愁と切なさが感じられ、理性を超えた部分で思わず共感してしまう。
見事、彼はパッケージ絵に飾られることとなり、その姿はまさに圧巻。これほど美しいorzは見たことがない。その姿を見ただけで彼の今までの苦悩が伝わってくる。
ゲームとしては普通にいつものメガテン。普通に難しかった。普通に途中で諦めた。


・キッチンパニック

普通の横スクロールアクション。ジャガイモが主人公でキッチンが舞台なのがユニークというだけ。


・ポポロクロイス

微妙にシュールなギャグとほのぼのした世界観は面白いが、戦闘がつまらん。


・御神楽少女探偵団

殆どのアーカイブスの容量は500Mを超えないのにこのゲームは1.5G近くもあって驚いた。それもそのはずでオープニングはアニメで撮ってあり、一部だがボイスも収録されている、かなり力の入ったアドベンチャーゲーム。
シナリオもまぁまぁ興味を惹かれるが、テキストの読み込みが遅いのと、移動場所や話し相手を選択する際にカーソルを一々合わせないといけない操作のせいでテンポが悪く、やる気を無くした。


・かまいたちの夜

正直、今まで惰性でアーカイブスを処理していたのは否めないが、このゲームは普通にのめり込んでしまった。テキストアドベンチャーは性能に左右されないので今やっても問題なく面白い。
テキストの流れはほどよくて読みやすいし、フローチャートや早送りなどの機能のおかげで周回プレイも楽ちん。ミステリーは深読みしなくても状況から答えを導き出せるレベルなのでプレイヤーが推理できる余地は充分あり、選択肢総当たりという愚行に走らなくても解決できる丁度良い難易度。クリアーに繋がる選択肢がそれほど多くないのも良い塩梅。
チュンソフトらしい、丁重なユーザービリティが光る完成度の高いアドベンチャーゲーム。


この他にも10本くらいやってますが一瞬で合わないと悟って止めており、正直に言うとブログで挙げたものも含めてかまいたち以外はクリアー出来てません。だって率直に言ってどれもつまらないんだもん。今のゲーム方が間違いなくレベルは高い。「ユーザーを楽しませるにはどうすれば良いか」という調整の部分でシステムや難易度や操作性の洗練がされているから昔と違って安定した面白さがある。
だが、この当時のゲームには勢いとパワーがあるのは認めざる得ず、良くも悪くも独自性が現れている作品が多い。今のゲームより取っ付きが悪いのは恐らくそのためで、作り手の想定したゲーム体験に沿うようコテコテにチューンされているから、ゲームバランスはめちゃくちゃだし、ユーザービリティもまるでなってない。とにかく融通が効かない。
しかし言い換えれば、作り手の個性がそのままゲームになっている。面白いという感情はしょせん個人の主観であり、常に真ん中の選択をして誰もが馴染みやすい普遍的な面白さを求めて作られるよりも、1か100しかないという極端な選択をして尖った面白さを作った方が、ツボにハマった時の感動は大きくなる。だから昔のゲームに思い入れが強い人が多いのだろう。
真ん中を広く狙った面白さと、一定の隙間を狭く狙った面白さは似ているようでまるで違う。これだから、エンターテイメントは奥が深い。