期待を裏切られた
“小学生の上原康一は、ある日の下校途中、友達とふざけ合ってる最中に靴を川辺に落としてしまい、探してる途中に石につまづいたのでそれに八つ当たりをしていたら、その石は河童の化石でした。”
アニメの映画。
いやー、これは良い意味で期待を裏切られたなー。
タイトルやジャケットの裏を見た第一印象では、河童と人間との共生による生活風景や子供時代の郷愁、田舎の美しさの描写に何となくほっこりくる映画なんだろうなーという漠然としたイメージがあって、
サマーウォーズやぼくらのウォーゲームのような、ちょっと非現実的な事が起こりながらも日常の描写を緩く描いたアニメの映画が好きな俺にとって、これは超ジャストフィットな映画じゃんと思って貸りた。
で、実際見てみたところ、序盤はまさに想像通りの流れで、良くあるパターンながらもそういう描写が好きな俺はニヤけながら見ていた。
絵のテイストや物語の設定や描写の細かさなどで大分限定はされるが、日常の風景をアニメーションで描かれると、異常なまでに引き立って見えるというか、何でこんなにも心が突き動かされるんだろうか。
現実で良くある何気ない光景でもアニメで見ると感慨深い気持ちになるんだよなぁ。
特に、サマーウォーズとぼくらのウォーゲームは個人的に至高の映画だった。
話を戻すが、どこかで河童と別れる時が来て、さぁ感動して下さい的な雰囲気にして終わるんだろうなーと思っていたら、物語はそれで完結しない。二転三転することになる。
当初の目的は、クゥのために他の河童を探すことであったが、「座敷童様が河童はもう居ないって言ってたから」という理由だけで早々に諦め、そこからは河童を執拗に報道しようとするマスコミの加熱報道を風刺した展開へと変わっていく。
マスコミがぐるりと上原家を囲い込み、連日テレビで報道され、取材の依頼などの電話がひっきりなしにかかってきて、有名になったせいで友達との関係が冷え切ったりと、
普通ならノイローゼになってしまいそうな状況だが、当の上原家はあまり精神的に追い詰められた様子がなく、逆にちょっと楽しんでいるのが展開として面白い。
本当に河童がいるのか疑わしいと言った専門家の発言に発奮してビデオカメラで撮った河童の映像をマスコミに流したり、
父親の会社の取引先が報道関係で、河童を番組に出演させて欲しいという上司からの依頼にあっさり屈して、番組に河童と一緒に出演したりと、
河童の秘密を本気で守り通すわけでもなく、やたらと周りにオープンにしているあたりがとてもユニーク。
これによって物語の展開の幅が増しており、龍神様のくだりや康一が菊池に恋するくだりは、テンプレートな流れにするより良く映えていた。
これだけ色々な要素を詰め込んでいるだけあって、上映時間は138分と結構な長さだが、概ね上手くまとめていたと思う。
犬のサブストーリーや顛末は、本当にとって付けたような感じだったのでいらないと思うけど。
ちなみにこの映画の監督は、クレヨンしんちゃんの映画である、大人帝国の逆襲や戦国アッパレ大作戦を監督した人。
大人帝国や戦国アッパレでもそうだったけど、設定をテンプレートな展開のままで終わらせないのは流石だな。それがまた良い方向にどれも作用してるし。
この人が監督してるカラフルも見たいけど、いつも貸りられてるんだよな。
アニメの映画。
いやー、これは良い意味で期待を裏切られたなー。
タイトルやジャケットの裏を見た第一印象では、河童と人間との共生による生活風景や子供時代の郷愁、田舎の美しさの描写に何となくほっこりくる映画なんだろうなーという漠然としたイメージがあって、
サマーウォーズやぼくらのウォーゲームのような、ちょっと非現実的な事が起こりながらも日常の描写を緩く描いたアニメの映画が好きな俺にとって、これは超ジャストフィットな映画じゃんと思って貸りた。
で、実際見てみたところ、序盤はまさに想像通りの流れで、良くあるパターンながらもそういう描写が好きな俺はニヤけながら見ていた。
絵のテイストや物語の設定や描写の細かさなどで大分限定はされるが、日常の風景をアニメーションで描かれると、異常なまでに引き立って見えるというか、何でこんなにも心が突き動かされるんだろうか。
現実で良くある何気ない光景でもアニメで見ると感慨深い気持ちになるんだよなぁ。
特に、サマーウォーズとぼくらのウォーゲームは個人的に至高の映画だった。
話を戻すが、どこかで河童と別れる時が来て、さぁ感動して下さい的な雰囲気にして終わるんだろうなーと思っていたら、物語はそれで完結しない。二転三転することになる。
当初の目的は、クゥのために他の河童を探すことであったが、「座敷童様が河童はもう居ないって言ってたから」という理由だけで早々に諦め、そこからは河童を執拗に報道しようとするマスコミの加熱報道を風刺した展開へと変わっていく。
マスコミがぐるりと上原家を囲い込み、連日テレビで報道され、取材の依頼などの電話がひっきりなしにかかってきて、有名になったせいで友達との関係が冷え切ったりと、
普通ならノイローゼになってしまいそうな状況だが、当の上原家はあまり精神的に追い詰められた様子がなく、逆にちょっと楽しんでいるのが展開として面白い。
本当に河童がいるのか疑わしいと言った専門家の発言に発奮してビデオカメラで撮った河童の映像をマスコミに流したり、
父親の会社の取引先が報道関係で、河童を番組に出演させて欲しいという上司からの依頼にあっさり屈して、番組に河童と一緒に出演したりと、
河童の秘密を本気で守り通すわけでもなく、やたらと周りにオープンにしているあたりがとてもユニーク。
これによって物語の展開の幅が増しており、龍神様のくだりや康一が菊池に恋するくだりは、テンプレートな流れにするより良く映えていた。
これだけ色々な要素を詰め込んでいるだけあって、上映時間は138分と結構な長さだが、概ね上手くまとめていたと思う。
犬のサブストーリーや顛末は、本当にとって付けたような感じだったのでいらないと思うけど。
ちなみにこの映画の監督は、クレヨンしんちゃんの映画である、大人帝国の逆襲や戦国アッパレ大作戦を監督した人。
大人帝国や戦国アッパレでもそうだったけど、設定をテンプレートな展開のままで終わらせないのは流石だな。それがまた良い方向にどれも作用してるし。
この人が監督してるカラフルも見たいけど、いつも貸りられてるんだよな。
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