高すぎる期待値をあっさりと上回ってみせた超傑作ダークファンタジー

PS3のRPG。開発はフロムソフトウェア。
満足。大満足である。
前作のデモンズソウルで、マゾゲーダークファンタジーという新たな境地を開いたフロムソフトウェア。
同じスタッフが作っているのだから当然期待値は高まっていたが、前作のデモンズソウルの出来から考えて、あれと同レベルのものを作るのは難しいだろうと思っていた。
しかし、フロムはやってくれた。こちらの期待値を遥かに上回るものを作り上げてみせた。率直に言って、このゲームは凄過ぎる。
基本的にデモンズソウルを踏襲した内容だが、前作との最大の違いはマップがオープンワールドになっていること。
デモンズでは拠点があって、そこから隔離されたエリアに飛び立つという形式だったが、今作は完全にエリアの一つ一つがシームレスに繋がっており、それが組み合わさって広大な世界を形成している。このフィールドがとにかく凄い。
廃墟と化した街。暗く、禍々しい森。進むことを躊躇われるジトジトした村。罠に満ちた中世の城。一転して、美しく、整った聖堂。神秘的でまるでアートのような湖などなど。
これらのバラエティーに富んだエリアが、全く違和感なく、自然に繋がっている緻密さ。何かあるんじゃないかという期待に常に応えてくれる密度。この濃密な世界を少しずつ開拓していく楽しさときたら!
これでもかと言うほど、多くのロケーションや裏道、イベントが存在し、自分の手でそれを発見した時の喜びは、堪らないものがある。これほどまでに探索心を煽られ、冒険している気分に浸らせてくれるゲームはない。
全てシームレスで繋がっていると移動が面倒に思うこともあるが、ショートカットが非常に練られており、ここがこんなところに繋がっていたのか!と、ショートカットを発見するたびに世界の緻密な繋がりに驚かされてしまう。
プレイする前までは、ゲームバランスやキングズフィールドの前例を踏まえて、オープンワールドと言えど、一つ一つのエリアが順番に繋がっているだけで、何処からでも攻略出来る自由度はないだろうと思っていたのだが、全くもってそんなことはなく、常に二、三箇所以上は選択肢があり、プレイヤーごとに攻略の手順が違ってくるから面白い。
これだけの自由度がありながら、何処から進めてもギリギリの緊張感を味わえる難易度バランスを実現している事実にも驚愕せざるを得ない。
広大さしか取り柄のないフィールドのゲームが多い中、このゲームほど濃密で密度の濃いフィールドデザインはないと断言出来る。フィールドに関して言えば、何千とある世の中のRPGの中でも、ナンバー1と言って良いほどかも知れない。それほどまでにダークソウルのフィールドは凄い。凄すぎる。
難易度は前作よりある意味凶悪。
と言うのも、今作は拠点が廃止されたために各地に置かれている篝火からのリスタートとなり、リトライするたびにエスト瓶という回復アイテムが一定数補充される仕組みになっていて、これ以外の回復アイテムは殆ど存在しないので、前作のように薬草を掻き集めて数でゴリ押しする戦法が通じなくなっている。
個人的には草を集める手間も省けるし、数でゴリ押しはあまり面白味がないので、これは良い調整だと思う。同時に、篝火を使用することで敵が復活するので、いつ使うかという駆け引きも生まれている。
また、魔法もMP制から回数制へと変わり、燃費の悪い魔法でも使い安くなったとともに、どの場面で、どの敵で使うかという戦略が生まれ、魔法プレイが楽しくなった。
モンスターも前作より凶悪なのが多く、延々と湧いて出る虫や、ワープを駆使する魔導士、猛毒状態にしてくる吹き矢兵、最大体力値を半分にするデメキンカエルなどなど、各種個性的な特徴があり、その如何にも嫌らしい敵デザインと相まって、初見の敵と遭遇した時の緊張感は凄まじいものがある。
一方で、デモンズの時には極まった感すらあったレベルデザイン(敵の配置やマップの構造)に関しては、前作に比べれると投げやりなエリアが散見される。
デモンズ、ダークソウルと、共通している常として、タイマンならそれほど苦労することなく敵を倒せるが、一対複数になると途端に不利になるというのがある。どのゲームもある程度その流れはあると思うが、このシリーズほどそれが極端なものはあまりない。
なので一対一に持ち込むことが攻略するうえで重要なのだが、デモンズは、起伏に富んだマップ構造と死角から攻撃・出現してくる敵といった、徹底して嫌らしいレベルデザインで極力タイマンにならないようになっている。ように見えて、工夫次第で簡単にタイマン出来るような配置になっている。
つまり、全てはプレイヤーのやり方一つであり、それを心掛けさせることで、単調にならないゲームプレイを実現させていた。これがデモンズソウルの大きな魅力の一つだった。
一方ダークソウルは、モンスターの配置がいまいち練られておらず、適当に固められているポイントが後半になるにつれ多くなり、どうやって突破しようか考えるより先に、もう面倒だから逃げてしまおうという結論に至たることが度々あった。
実際逃げるだけでどうにかなってしまうことが多いので、ますますこの戦法を取りがちになる。デモンズでは面倒だと感じさせない絶妙な敵配置だったため、繰り返しの戦闘でもあまり苦ではなかったが、ダークソウルはちょっと面倒に感じてしまう部分があった。
とは言え、あくまで一部の話で、基本的には及第点以上のレベルデザインを維持出来ている。病み村とか、前作の腐れ谷を彷彿とさせる良い意味での嫌らしいレベルデザインで素晴らしかった。
相変わらずバグが多いのもよろしくない。ソウル無限生成とかは使わなければ良いだけだとしても、NPC消失バグは勘弁して欲しい。俺も二人がバグでお亡くなりになった。
発売日だけであったが、オンラインに繋いでるとフリーズが頻繁に起こったのも問題。何のために一週間延期したんだと言いたくなる。
あと、隠し扉はちょっと分かりにく過ぎると思う。特に違和感のない場所に隠し扉があっても気付きませんって。少しはそれっぽい目印か何か付けておくべき。
メッセージによる情報交換をして欲しいのだろうが、オンラインに繋がずにプレイしている人もいるだろうから、そこらへんの配慮は必要だろう。
シナリオはフロムのRPGらしいというか、全く内容がなく、何とも適当過ぎる結末だった。想像する余地すらない。
しかし、これはあくまで本筋の話で、NPCのサイドストーリーやボスの背景は、想像を掻き立てられる情報がさり気無く揃っており、多くは語らないが、切実と心に訴えてくる感覚は、まさにフロムRPGの真骨頂。
クリアーまで60時間とボリュームも膨大。周回するごとに敵が強くなるし、プレイスタイルによって大きく攻略法が変わるので、何周でも遊べる。
フロムソフトウェアは大きく期待に応えてくれた。これほどまでのゲームが出来上がるとは本当に想像出来なかった。個人的にはデモンズソウルより好みだ。
デモンズと比べると、かなり荒削りな部分が目立ち、取っ付きが悪くなっているのは事実だが、それを補って有り余るほど、フィールドの密度が凄い。
デモンズの成功で変に色気をだして万人向けにするのではなく、難易度と言い、世界観と言い、とことん開発者の拘りを貫いた点も大きく評価したい。
デモンズが合わなかった人にはまず合わないし、デモンズが楽しめた人にも今作は駄目だと思う人はいると思うが、間違いなく前作よりポテンシャルを秘めたゲームとなっている。大満足。

PS3のRPG。開発はフロムソフトウェア。
満足。大満足である。
前作のデモンズソウルで、マゾゲーダークファンタジーという新たな境地を開いたフロムソフトウェア。
同じスタッフが作っているのだから当然期待値は高まっていたが、前作のデモンズソウルの出来から考えて、あれと同レベルのものを作るのは難しいだろうと思っていた。
しかし、フロムはやってくれた。こちらの期待値を遥かに上回るものを作り上げてみせた。率直に言って、このゲームは凄過ぎる。
基本的にデモンズソウルを踏襲した内容だが、前作との最大の違いはマップがオープンワールドになっていること。
デモンズでは拠点があって、そこから隔離されたエリアに飛び立つという形式だったが、今作は完全にエリアの一つ一つがシームレスに繋がっており、それが組み合わさって広大な世界を形成している。このフィールドがとにかく凄い。
廃墟と化した街。暗く、禍々しい森。進むことを躊躇われるジトジトした村。罠に満ちた中世の城。一転して、美しく、整った聖堂。神秘的でまるでアートのような湖などなど。
これらのバラエティーに富んだエリアが、全く違和感なく、自然に繋がっている緻密さ。何かあるんじゃないかという期待に常に応えてくれる密度。この濃密な世界を少しずつ開拓していく楽しさときたら!
これでもかと言うほど、多くのロケーションや裏道、イベントが存在し、自分の手でそれを発見した時の喜びは、堪らないものがある。これほどまでに探索心を煽られ、冒険している気分に浸らせてくれるゲームはない。
全てシームレスで繋がっていると移動が面倒に思うこともあるが、ショートカットが非常に練られており、ここがこんなところに繋がっていたのか!と、ショートカットを発見するたびに世界の緻密な繋がりに驚かされてしまう。
プレイする前までは、ゲームバランスやキングズフィールドの前例を踏まえて、オープンワールドと言えど、一つ一つのエリアが順番に繋がっているだけで、何処からでも攻略出来る自由度はないだろうと思っていたのだが、全くもってそんなことはなく、常に二、三箇所以上は選択肢があり、プレイヤーごとに攻略の手順が違ってくるから面白い。
これだけの自由度がありながら、何処から進めてもギリギリの緊張感を味わえる難易度バランスを実現している事実にも驚愕せざるを得ない。
広大さしか取り柄のないフィールドのゲームが多い中、このゲームほど濃密で密度の濃いフィールドデザインはないと断言出来る。フィールドに関して言えば、何千とある世の中のRPGの中でも、ナンバー1と言って良いほどかも知れない。それほどまでにダークソウルのフィールドは凄い。凄すぎる。
難易度は前作よりある意味凶悪。
と言うのも、今作は拠点が廃止されたために各地に置かれている篝火からのリスタートとなり、リトライするたびにエスト瓶という回復アイテムが一定数補充される仕組みになっていて、これ以外の回復アイテムは殆ど存在しないので、前作のように薬草を掻き集めて数でゴリ押しする戦法が通じなくなっている。
個人的には草を集める手間も省けるし、数でゴリ押しはあまり面白味がないので、これは良い調整だと思う。同時に、篝火を使用することで敵が復活するので、いつ使うかという駆け引きも生まれている。
また、魔法もMP制から回数制へと変わり、燃費の悪い魔法でも使い安くなったとともに、どの場面で、どの敵で使うかという戦略が生まれ、魔法プレイが楽しくなった。
モンスターも前作より凶悪なのが多く、延々と湧いて出る虫や、ワープを駆使する魔導士、猛毒状態にしてくる吹き矢兵、最大体力値を半分にするデメキンカエルなどなど、各種個性的な特徴があり、その如何にも嫌らしい敵デザインと相まって、初見の敵と遭遇した時の緊張感は凄まじいものがある。
一方で、デモンズの時には極まった感すらあったレベルデザイン(敵の配置やマップの構造)に関しては、前作に比べれると投げやりなエリアが散見される。
デモンズ、ダークソウルと、共通している常として、タイマンならそれほど苦労することなく敵を倒せるが、一対複数になると途端に不利になるというのがある。どのゲームもある程度その流れはあると思うが、このシリーズほどそれが極端なものはあまりない。
なので一対一に持ち込むことが攻略するうえで重要なのだが、デモンズは、起伏に富んだマップ構造と死角から攻撃・出現してくる敵といった、徹底して嫌らしいレベルデザインで極力タイマンにならないようになっている。ように見えて、工夫次第で簡単にタイマン出来るような配置になっている。
つまり、全てはプレイヤーのやり方一つであり、それを心掛けさせることで、単調にならないゲームプレイを実現させていた。これがデモンズソウルの大きな魅力の一つだった。
一方ダークソウルは、モンスターの配置がいまいち練られておらず、適当に固められているポイントが後半になるにつれ多くなり、どうやって突破しようか考えるより先に、もう面倒だから逃げてしまおうという結論に至たることが度々あった。
実際逃げるだけでどうにかなってしまうことが多いので、ますますこの戦法を取りがちになる。デモンズでは面倒だと感じさせない絶妙な敵配置だったため、繰り返しの戦闘でもあまり苦ではなかったが、ダークソウルはちょっと面倒に感じてしまう部分があった。
とは言え、あくまで一部の話で、基本的には及第点以上のレベルデザインを維持出来ている。病み村とか、前作の腐れ谷を彷彿とさせる良い意味での嫌らしいレベルデザインで素晴らしかった。
相変わらずバグが多いのもよろしくない。ソウル無限生成とかは使わなければ良いだけだとしても、NPC消失バグは勘弁して欲しい。俺も二人がバグでお亡くなりになった。
発売日だけであったが、オンラインに繋いでるとフリーズが頻繁に起こったのも問題。何のために一週間延期したんだと言いたくなる。
あと、隠し扉はちょっと分かりにく過ぎると思う。特に違和感のない場所に隠し扉があっても気付きませんって。少しはそれっぽい目印か何か付けておくべき。
メッセージによる情報交換をして欲しいのだろうが、オンラインに繋がずにプレイしている人もいるだろうから、そこらへんの配慮は必要だろう。
シナリオはフロムのRPGらしいというか、全く内容がなく、何とも適当過ぎる結末だった。想像する余地すらない。
しかし、これはあくまで本筋の話で、NPCのサイドストーリーやボスの背景は、想像を掻き立てられる情報がさり気無く揃っており、多くは語らないが、切実と心に訴えてくる感覚は、まさにフロムRPGの真骨頂。
クリアーまで60時間とボリュームも膨大。周回するごとに敵が強くなるし、プレイスタイルによって大きく攻略法が変わるので、何周でも遊べる。
フロムソフトウェアは大きく期待に応えてくれた。これほどまでのゲームが出来上がるとは本当に想像出来なかった。個人的にはデモンズソウルより好みだ。
デモンズと比べると、かなり荒削りな部分が目立ち、取っ付きが悪くなっているのは事実だが、それを補って有り余るほど、フィールドの密度が凄い。
デモンズの成功で変に色気をだして万人向けにするのではなく、難易度と言い、世界観と言い、とことん開発者の拘りを貫いた点も大きく評価したい。
デモンズが合わなかった人にはまず合わないし、デモンズが楽しめた人にも今作は駄目だと思う人はいると思うが、間違いなく前作よりポテンシャルを秘めたゲームとなっている。大満足。
コメント
コメント一覧 (4)
自分もダークソウルやっている口ですが
確かに前作とは比べ物にならないほど、
難しいですよね。
楽しいのですが、やはり一番の問題はマルチ
非常にマッチングしにくく、できたとしても
対人戦のバランスがものすごく悪いですよね。
フロムなら何とかしてくれることを、願いつつ
今日はこの辺で失礼します。
では。
自分対戦をやらない口なので、そこら辺は評価に加味してないのですが、今回はバランスが悪いと良く聞きます。ロックオン出来ない透明やら動きを緩慢にさせる平和など、バランスブレイカーな能力が今回は多いですもんね。
しかし、本職の部分はデモンズ以上にポテンシャルを秘めているのに、この対戦のせいでダークソウル自体の評価が芳しくない状況にあるのが少し悲しいですね。バグが多いのは大問題ですが。
もしクリアなされていましたら、おめでとうございますo(^-^)o
次回はどんなソフトのプレイ日記でくるか楽しみです(^_^)v
次回のプレイ日記は恐らく、二の国かゼルダかFFになると思います。