ピクミンはいつも通り可愛いが、何かしっくりしない








GCとwiiで発売されたアクションゲーム。開発は任天堂。俺はGC版をプレイ。

ピクミンと呼ばれる小さい生命体を操り、リアルタイムストラデジーのようなことをやるゲームで、他の同ジャンルと決定的に違うのはその世界観。多くのリアルタイムストラデジーは戦車や兵士といったものを扱い、硬派な雰囲気があるが、ピクミンの世界は実にホンワカしている。
まず、操る対象となるピクミンが植物とも宇宙人とも言えないデザインでキモ可愛い。このピクミンを最大100匹まで連れて歩くことができ、そのズラズラと群がった光景は中々壮観。野生生物に群がり人海戦術でポコポコ攻撃している姿や、生物の死骸やキャンディなどを一生懸命力を合わせて運んでいる姿はまさに蟻の習性のアレで、
野生生物をボコってる場面が、見た目はコミカルながらやってることは残酷なのも、現実世界の弱肉強食な自然界を連想させる。
ゲームの目的はお宝を探して換金し、お金を貯めるというもので、そのお宝が牛乳の蓋だったり鈴だったりクレヨンだったりと、その辺に落ちてそうで浮世離れしていないのがまた趣があって○。名称もいちいち凝っていてセンスを感じる。子供の頃遊んだような河原や公園などを意識したフィールドのデザインも良い。

ピクミンは全部で5種類。それぞれ特徴があり、その特徴を活かしながら進める必要がある。例えば、水の中では水中で呼吸が出来る青ピクミン、炎の噴射口を破壊するには炎に強い赤ピクミン、と言った具合。
ギミック自体は単純だが、スムーズに作業を進めるにはピクミンを上手いこと役割分担させて同時に行動させる必要があり、いかに効率の良い段取りを取るか考えるのが楽しい。
前作は常に時間が流れていて目標達成までに時間制限が課されており、効率良くピクミンを動かすことを常に考える必要があったのでいっそうこのゲーム性が活きていたのだが、
今回は時間が流れない地下ダンジョンが主な活動場となったことに加えて目標達成までに時間制限がないので、ピクミンの醍醐味がかなり薄れてしまった感がある。
1に比べてアクション性とボリュームは遥かに増しており、地下ダンジョンではピクミンの生成が出来ないのでサバイバル的な面白味はあるが、時間制限とゲームシステムのマッチ具合が秀逸だったことを考えると、1の方がエッセンスを捉えてるかなぁと思う。
ダンジョンはサバイバル的な楽しみがあると言っても、一階進むごとにオートセーブされるから失敗したらリセットすれば良いだけだしな。
2は2で違った楽しみがあるんだけどね。時間を気にしないでゆっくり遊べるのは悪くない。でも、ピクミンはアクションゲーとしてより、パズル的な方面で進化して欲しかったなぁと思う。