安定したクオリティ







PS3とXbox360。銃を使った、主観視点によるシューティングゲーム。開発はtreyarch。

シリーズ通して、システムはシンプルかつオーソドックスで目新しさはないし、グラフィックも特出して抜きん出ているわけでもなく、マルチ対戦は完全に実力勝負で非常にシビアなのだが、何故このシリーズが数あるFPSの中でも最も売れるゲームに成り得たかと言うと、単純にキャンペーンモード(ソロプレイに特化したシナリオモード)のクオリティが高いから。
三年前、COD4をプレイした時、あまりの臨場感と戦場の生々しさに吐き気さえ覚えたほどだった。単純なグラフィックのレベルはそれ程でもないが、演出による映像の迫力は凄まじい。PS3を買って二番目にプレイしたゲームがCOD4であったが、次世代機のパワーを感じるには充分過ぎた。
そのCOD4の続編として出たモダンウォーフェア2(MW2)は、演出は正当進化って感じで良かったけど、ゲーム部分は遠くから豆粒のように小さな敵をチクチク撃っていくだけであまり面白くなかったかな。
で、今回のブラックオプス。近代戦がウケたモダンウォーフェアとは大きく方向性が変わり、今作の舞台はベトナム戦争。
その為か何となく映像のテイストが古臭く、演出は相変わらず巧みであったが、全体的に地味な印象が残った。戦場の雰囲気作りは流石だったけどね。

ゲームとしては、いつも通り敵の銃撃を壁やらバリケードに隠れてやり過ごし、隙を見て銃弾を浴びせていくという、お決まりな内容で、冷静に考えるとそれ程面白いことをやっているわけでもないし、同じ事の繰り返しなのに何故だか熱中してやってしまうのは、単純に銃をぶっ放すのが爽快なのと、キャンペーンの演出が優れているから。
FPSはどれも内容同じなのに買い続けるのは馬鹿馬鹿しいと良く言われ俺もそう思っているが、銃をぶっ放すのが単純に気持ち良くてその快感を得る為に買ってしまうのだから仕方ない。無双が毎回売れるのとケースが似ている。
特にCODのキャンペーンは異常な没入度を誇っており、主人公と一体化になって、一兵士となったカッコ良い自分を演じることが出来る。だからアホみたいに売れるのだろう。

今回、個人的にキャンペーンより楽しかったのがゾンビモード。
延々と続くゾンビのウェーブをひたすら耐え続けるルールで、コツさえ掴めば只の作業でしかないし、後半になると1ラウンドで30分も費やすことがザラという、これもよくよく考えるとウンザリするような内容だが、協力プレイが楽しい為にハマった。

そして、FPSと言えば目玉はオンラインによる対戦であり、当然このゲームにもそれは搭載されている。
しかし、cod4、MW2とオンライン対戦を楽しめた俺も、今回は全然駄目だった。というか俺が下手過ぎて何かもうどうでも良かった。平均キルレートが0.4ってw
まぁ、cod4はキルレート0.5でMW2は0.8と、どちらにしろ酷いんだけどね・・・ ちっとも上手くならないの。
システム的な事を言うと、ポイントを消化して武器やアタッチメントを購入より、いつも通りレベルが上がるごとに勝手にアンロックされていく方が良かった。レベルでアンロックしてから、更にポイントを使って購入とか二度手間。

めちゃくちゃ金をかけて作ってるだけあって、やはりクオリティは高い。キャンペーンは未だにトップクラスのレベルを誇っている。
CODシリーズはHD機で既に5作出ており、二作目のCOD4のレベルが高すぎる為に、あまり進化を感じ取れないシリーズではあるが、それでも安定して高いレベルを維持しているのは凄い。
FPSシューティングが好きなら、やはり今作も買っとくべきゲームだと思う。発売されたの大分前だけど。