それでも勝てないスワローズ


高田監督の辞任が囁かれる中で始まった今日の試合。
選手の奮起に期待したが、いつもとまるで変わらない試合内容だった。
1回、福地が出るが田中がバント失敗、青木が併殺打。
2回、宮本がタイムリーを打つが、その後の無死2、3塁のチャンスを後続が活かせない。
結果、これが致命的となり逆転負け。打線はいつも通り中盤から全く打てず。

打線は水ものというが、ここまでくるとこの言葉もアホらしくなってくる。
打撃陣はいつか打てるだろう、いつか打てるだろうと考えてないか?
ただでさえ打てないのに、ケースバッティングもまるで出来ない。これじゃあどうしようもないだろ。
監督はもっと、がむしゃらに点を取りにいく采配をしても良いんじゃないか?
2回からスクイズでも良かった気がする。
選手の奮起はもう待ってられない。愚策でも点を取りにいく姿勢が見たい。
点が取れるようになれば少しずつ変わっていくと思う。
特にヤクルトは1点差負けが多いんだから、なおさら。
明日負ければ借金20。もう、順位なんかどうでも良い。
とにかくヤクルトの勝ちが見たい。

という記事を書いてる途中に入ってきた高田監督辞任のニュース。
は?何が選手に迷惑をかけるだよ。逃げんなよ、チームをめちゃくちゃにしたと思ってるなら、それこそ後任にマル投げせず、自分で最後まで責任取れよ。

監督が辞めたって急にチームが変わるわけがない。これは高田監督も分かってると思う。
それでもチームが勝てないなら誰かが責任を取らないといけない世界。当然、チームを率いている監督に全責任がふりかかる。
辞任は仕方がないといえばそうなのかもしれない。

3年前、18年ぶりに最下位に転落したヤクルト。さらに主力だったラミレス、グライシンガー、石井一が抜けた。
そのチームを二年で建て直し、去年球団初のCSに導いたのは他でもない高田監督だ。
去年、良い意味でも悪い意味でもワクワクさせてくれた高田監督には、本当に感謝してるし、これぐらいのことで辞めて欲しくない。

朝から高田監督辞任の文字が紙面を賑わし、昼には辞任撤回が報道されるなど、二転三転していた。
マスコミには寝耳に水と言っていた監督だが、今日の試合の結果次第ではと、腹を括っていたのだろう。
試合中、監督の顔が何度もカメラに映されたが、寂しい表情だったな…。

一点ビハインドの9回裏、2死一塁。
武内の代走で出た野口がスチールを決めた。
もちろんスチールが失敗すれば試合は終わる。だが、最後の一か八かにかけてスチールを試みた。この攻める姿勢に、何としても勝ちたいんだ、という気持ちが痛いほど伝わってきた。

5月5日の巨人戦、0ー12とボロ負けした試合後、選手とミーティングを行い、普段はもの静かな監督が「ギラギラしたものを見せろ」と選手を鼓舞した。
だが、笛吹けど踊らず。あれから3週間、選手は全く変わらなかった。
勝利への執念、あのスチールは高田監督が、最後に選手へ伝えたかったメッセージなのかも知れない。