と ん で も な い も の を 見 た

ゲームであることを疑わせるほどの脅威のグラフィック。
「ゲームはグラフィックじゃない。大事なのは中身だ。」
確かにそうかもしれないが、このゲームに対しそんな議論をするのは野暮。





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最初の舞台は標高何万メートルはあろうかというオリュンポスに続く岸壁。その頂上付近で、主人公クレイトスを待ち構えるのは5人の神達。まるで四天王登場!(5人だが)のような少年漫画的なシチュエーションで男心をくすぐる。
その神と争っているタイタン族をクレイトスは味方につけ、500メートルはあろうかというタイタン族の一人であるガイアの身体に乗り、神々の決戦へと向かう。
まず、巨大なガイアの上でクレイトスを動かせることに感動。最初の戦闘で既にプレイヤーの心はGOW3の世界へ入り込んでいるだろう。
俺は余りの迫力に驚き、口が開きっぱなしだった。
その口を閉じる間もなく、ガイアを揺さ振るほどの巨大な敵「リヴァイアサン」がクレイトスに襲い掛かる。
リヴァイアサンの力は凄まじく、ガイアの姿勢は大きく乱れ、時には垂直に、時には逆さまにと大地は目まぐるしく動きながらもクレイトスは闘う。映画さながらのダイナミックなカメラワークで臨場感を盛り上げる。
これだけでは終わらない。リヴァイアサンを撃退したも束の間、さらに巨大な体躯をほこるポセイドンがクレイトスの前に現れる。初めからクライマックスの連続だ。
GOWシリーズは毎回、最初のアプローチが素晴らしく、プレイヤーの心をがっちり掴むのが上手い。
しかし、GOW3はこの後の展開がおとなしく、尻窄みを感じるのは否めない。
GOW2に比べシチュエーションの変化が乏しく、スケールも若干欠ける。
一番の盛り上げ所であるラストバトルの演出も迫力に欠けた。
戦闘は目立った進化はないが、コンボを繋げながら武器を変更出来るようになった。
皆勤賞であるクレイトスの鎖鎌は、前作まで鎖鎌を振り回しても空を切る音しか聞こえなかったが、ジャラジャラと鎖がこすり合わさる音が聞こえるようになり、この音が何とも心地良く、武器を振り回す楽しさが増した。
ロードも全く感じさせず、インストールを必要としないのにこれだけ快適に出来るのは凄い。リトライ時に若干ロードを挟む程度。ムービーからゲームシーンへの繋ぎも違和感なく、シームレスに楽しめる。

相変わらず、こなれてないのが回避の精度。4方向にしか回避が出来ず、回避後のぎこちなさにイライラ。直ぐに攻撃に移れるようにして欲しかった。
カメラワークも嫌らしい。
手前の崖の存在に気付かず、度々落下死した。
画面外から攻撃されるようなことは滅多にないが、奥行きが分かりにくいエリアがいくつかある。

プレイ時間…10時間

クリアータイム…9時間30分(ノーマル)

グラフィック 10/10
コンシューマー史上最高のグラフィック。
ジャギは全く目立たず、ティアリングは一切発生しない。ポリゴンとは思えないほどの重厚感。
ファミコンが世に出て27年、ゲームはここまで進化した。

サウンド 8/10
荒々しい曲調が上手くスケールを際だたせている。
鎖鎌のジャラジャラ音が心地良い。

ゲームデザイン 9/10
スケールある世界観を見事に表現した。
ただ、アクション部分が「デビルメイクライ」や「ベヨネッタ」に比べると垢抜けない。

持続性 7.5/10
初めは圧倒されるが、そこからの押しが弱い。
仕掛けが面倒臭く、一週したらもう良いやとなるのは相変わらず。

快適さ 9/10
ロードを全く感じさせない作りは見事。
技のコンボが単純で覚えやすいため、ガチャプレイにならず、ちゃんと自分で操作してる感覚を味わえる。
意地悪なカメラワークで減点。

総合 8/10
ゲームとしての面白さより映像見たさにプレイしていたのは否定しない。
だが、それほどこのゲームのグラフィックは洗練されている。アクション面の些細な欠点など、どうでも良くなる。
これから先、God of War3は大きな壁としてゲーム業界に立ち続けるだろう。
GOD OF WARは最高の形でそのストーリーテラーに幕を下ろした。
ゼウスによろしく。